三井住友建設×東大、ひび割れしにくいコンクリ開発 画像 三井住友建設×東大、ひび割れしにくいコンクリ開発

IT業務効率

 三井住友建設は4日、野口貴文東大大学院教授と共同で、設計基準強度が1平方ミリ当たり220ニュートン(N)の超高強度コンクリートを開発したと発表した。自己収縮が小さいため、ひび割れが発生しにくいのが特徴。流動性が高く施工性にも優れる。産業副産物を使用し、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にもつながる。プレキャスト(PCa)コンクリート製品用のコンクリートとして日本建築総合試験所の生産技術証明を連結子会社のSMCプレコンと共同で取得した。
 三井住友建設はこれまで、200Nの高強度コンクリートについて、現場打設とPCa工法の品質管理手法を確立してきた。今回、産業副産物を使用した低環境負荷型コンクリートの開発に取り組み、より高強度で流動性が高く、自己収縮を大幅に低減する超高強度コンクリートの実用化にこぎ着けた。
 高強度コンクリートは通常、自己収縮が大きいために形状や配筋の状況によっては部材にひび割れが発生することがあった。開発した超高強度コンクリートの自己収縮ひずみは、従来の高強度コンクリートの20~30%に低減。ひび割れ発生を抑える。
 セメントは製造時に多くのCO2が発生。セメントを大量に用いる高強度コンクリートはその分、環境負荷が大きいが、セメントの一部を産業副産物に置き換えることで、通常の高強度コンクリート(200N級)と比較し、CO2排出量が約40%削減できる。セメントの使用量が減ったためにコンクリートの流動性も向上。配筋が密な箇所でも充てんしやすい。
 従来は200Nの強度を得るためには加熱養生が必要で、現場打設への対応が難しかった。今回の超高強度コンクリートは、蒸気養生をせずに断熱材で被覆して養生すると、約250Nの強度が得られ、現場打設にも対応可能になった。一般的なPCa工場の設備で蒸気養生すると270Nを超す強度が得られるという。
 日本建築総合試験所から建築構造部材のPCaコンクリート製品に用いるコンクリートとして生産技術の証明を取得した。今後は製造性・経済性を追求し、より高品質・高耐久の超高層住宅の提供を推進。さらに建築工事だけでなく橋梁をはじめ土木工事にも適用の幅を広げていく考えだ。

三井住友建設、東大/設計圧縮強度220Nのコンクリ開発/自己収縮大幅低減

《日刊建設工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

IT業務効率 アクセスランキング

  1. ~地方発ヒット商品の裏側~破綻しかけた老舗旅館を立て直す、IT化が生んだ“おもてなし”の新たな形

    ~地方発ヒット商品の裏側~破綻しかけた老舗旅館を立て直す、IT化が生んだ“おもてなし”の新たな形

  2. 【VRと中小企業:2】建設工期短縮でコスト相殺、安全性向上!

    【VRと中小企業:2】建設工期短縮でコスト相殺、安全性向上!

  3. サービス業のIT利用最前線!4 利用者、事業者ともにハッピーな予約台帳

    サービス業のIT利用最前線!4 利用者、事業者ともにハッピーな予約台帳

  4. 外食産業の生産性向上~エヴァンジェリストからの提言(後編)

  5. 外食産業の生産性向上~エヴァンジェリストからの提言(前編)

  6. ~中小工場のIoT化最前線:1~見える化で生産性を向上!

  7. 先端建設技術センター/民間建築の発生土、スマホやICカードで運搬経路追跡

  8. 日本交通のタクシー、スマホ決済サービス「オリガミペイ」を導入

  9. 最新の低騒音型ボーリングマシン、人員削減も

  10. 売上1億円のカベ、10億円のカベってなに?(続編)

アクセスランキングをもっと見る

page top