夏ソバ需要に的。サトウキビの端境利用、沖縄県伊江村 画像 夏ソバ需要に的。サトウキビの端境利用、沖縄県伊江村

インバウンド・地域活性

 沖縄県伊江村で、収穫後から次作の植え付けまで休耕状態になるサトウキビ畑を利用した、ソバ栽培が広がっている。3月に種をまき、端境期に当たる5、6月に収穫する。ざるそばの需要が出てくる初夏に、香り豊かな新そばを提供できるのが強み。夏ソバの需要は近年高まっており、産地は高値での取引を期待している。
 同村のサトウキビ栽培は、夏植えで1株から1回だけ収穫する作型が主流。8、9月に定植し、翌々年の1~3月に収穫する。収穫から次作の植え付けまでには4、5カ月あるが、これまではその間に栽培できる有望な品目がなかった。

 ソバはサトウキビの空き期間に栽培でき、農地の利用率が上がり、栽培に手間が掛からないのも特徴。今年の村内の栽培面積は6.6ヘクタールと、昨年の1.6ヘクタールから4倍以上に増えた。有利出荷が期待できる品目としてJAおきなわ伊江支店は農家への普及を進めている。

 昨年までは、3月下旬から4月上旬にかけて種をまいていたが、収穫時期が6月以降の梅雨にかかったため、今年は種まきを早め、3月中に終えた。5月から6月上旬に収穫を予定している。

 昨年は同支店管内で1.6ヘクタールの栽培があり650キロを収穫、県内に出荷した。同支店では今年の作型改善で面積当たり収量は向上するとみる。

 これまでサトウキビを専門に栽培してきた同村の島袋操さん(58)は、今年から1.6ヘクタールの畑のうち、4割に当たる0.6ヘクタールでソバ栽培を始めた。手間が掛からず、短期間で収穫できることから導入を決めた。「今年の手応えが良ければ、さらに導入面積を増やしたい」と期待する。

 ソバの生産、加工、流通関係団体などでつくる日本蕎麦(そば)協会は「日本で収穫されるソバの大半は秋収穫。夏収穫のソバの需要は最近高まっており、高く取引されるケースもある」と有望視する。

 JAでも有利販売を期待し、普及を進める考え。同支店の岸本強部長は「村にとって収益が見込める新たな作物だ。引き合いの強さも実感している。農家が安心して作れるような販路を探したい」と意気込む。

夏ソバ需要に的 サトウキビの端境利用 沖縄県伊江村

《日本農業新聞》

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