大成建設が大深度シールド機カッターの機内交換技術を確立、土かぶり100mに対応 画像 大成建設が大深度シールド機カッターの機内交換技術を確立、土かぶり100mに対応

IT業務効率

 大成建設は、土かぶり100メートル(水圧1メガパスカル相当)の大深度で使用する岩盤対応型シールド機のカッターを機内から交換する技術を確立した。開発済みの単体のカッターを交換する装置を改良し、複数のカッターが連なるセンターカッターを一度に交換する技術を開発。これで高水圧環境でもマシン内部からすべてのカッターを安全で効率よく短期間に交換できるようになった。2メガパスカルへの対応にもめどを付けており、硬質岩盤で長距離・大断面・大深度のトンネル工事に提案していく。
 シールド機はカッターで岩盤を削りながら掘進するため、長距離の場合は途中で摩耗したカッターの交換が必要になる。従来は切羽前面の気圧を調整したり、地下水位を下げたりした上で、作業員が機外に出て交換していた。近年は、地下水位の低下による地盤沈下や水源の枯渇など環境面への影響、工事の安全性の確保、工期短縮の観点から作業員が外部に出ずにカッターを交換する技術が開発されている。
 同社は土かぶりが大きく、地下水の影響で高水圧な環境でも単体のカッターをシールド機内部から交換できる球形の回転式ディスクカッター交換装置を2009年に開発した。今回シールド機の面版中央部に設置するセンターカッター用に、球形の装置を横長の円柱状に改良。高水圧環境(1・1メガパスカル)で実証試験を行い、交換時の作業効率や止水効果などを確認した。
 カッター交換技術は、シールド機の外部の水圧と内部の大気圧を可動式シール(パッキン)で釣り合わせ、止水しながら、センターカッターを覆うホルダーを機内側から地山側に180度回転。機内側から摩耗したカッターを取り外し、新品のカッターを取り付ける。
 作業員が外部に出ないため止水用の地盤改良が不要で、地下水位を下げず、周辺環境にも影響を与えない。作業員の負担が軽減し、安全性も高まる。シールド機内から一度に交換できるので効率的な作業が可能。交換作業の日数は従来方法で2・5日必要だったが、今回の技術は約半日で交換可能。カッターの健全性の確認作業も約半日で行える。
 今回の技術開発はシールド機メーカーの川崎重工業の技術協力を得た。

大成建設/大深度シールド機カッターの機内交換技術確立/土かぶり100mに対応

《日刊建設工業新聞》

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