環境省が16年度直轄除染工事の労務単価を引き上げ、歩掛かり表に表土削り機追加 画像 環境省が16年度直轄除染工事の労務単価を引き上げ、歩掛かり表に表土削り機追加

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 福島第1原発事故で福島県内に飛散した放射性物質の除染作業で、環境省は16年度に行う直轄除染工事の積算基準を3月31日に決定した。10職種の設計労務単価を昨年3月の前回改定時より平均で6・5%引き上げた。歩掛かり表には、バックホウよりも工期を短縮できる機械を使う農地の表土の削り取りや、元請安全衛生管理者の補助者の配置にかかる費用を追加。事故後に農地に繁茂したヤナギの引き抜きや、住宅地での木の伐採も新設した。
 積算基準は、原発周辺を中心に国が指定している「除染特別地域」で行う除染工事に適用する。
 労務単価は、国交省が2月に全職種全国平均で4・9%引き上げた新しい公共工事設計労務単価の福島県分の単価に準じて引き上げた。これに合わせ同日付で日本建設業連合会(日建連)と全国建設業協会(全建)に対し、労働者に支払う賃金の引き上げを要請した。
 歩掛かり表の見直しでは、バックホウの使用を前提とする農地の表土の削り取りで、バックホウよりも作業を早く行えるベルトコンベヤー内蔵型削り取り機や索引式削り取り機といった機械の使用を前提とする歩掛かりを追加した。
 除染工事の共通仕様書も改定。仮橋などの構造物を設置する際には、事前に環境省の監督職員に確認し、施工段階で出来形や品質、規格などについて確認を受けることを明記した。除染廃棄物を最終処分するまで一時保管する中間貯蔵施設(双葉、大熊両町)の本体工事が今秋始まるのに備え、今後本格化する除染廃棄物の仮置き場の撤去工も仕様書に追加。撤去後は土地を原状回復して地権者に返す原則をあらためて明確にした。
 10職種の新労務単価は次の通り(8時間当たり、カッコ内は15年度比)。
 △作業指揮者=2万1100円(3・4%増)△特殊除染作業員=2万2500円(7・1%増)△普通除染作業員=1万7400円(6・7%増)△運転手(除染特殊)=2万1000円(7・1%増)△運転手(除染一般)=1万8900円(7・4%増)△樹木除染工=1万8900円(3・3%増)△防水工(除染)=2万3200円(7・9%増)△とび工(除染)=2万3400円(7・8%増)△交通誘導員A(除染)=1万3100円(7・4%増)△交通誘導員B(除染)=1万1200円(6・7%増)。

環境省/16年度直轄除染工事の労務単価引き上げ/歩掛かり表に表土削り機追加

《日刊建設工業新聞》

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