大成建設が工事監理事務所を開設。第三者性高め品質管理、4月から業務 画像 大成建設が工事監理事務所を開設。第三者性高め品質管理、4月から業務

人材

 大成建設は、工事監理業務に特化した1級建築士事務所を開設した。設計・施工プロジェクトで問われる客観的な工事監理を徹底し、より高い品質と安全性の確保を図るのが目的。設計本部の有資格者で構成される従来の1級建築士事務所とは別に、工事監理に専念する意匠・構造・設備のエキスパートをそろえ、70人体制で4月1日に業務を開始する。
 建設業界では昨年、免震ゴムの性能偽装、マンションでの杭工事のデータ流用など、業界の信頼を揺るがす問題が相次ぎ発生した。
 建築物の品質に対する社会の要請が一段と高まる中、同社は昨年12月、設計本部の品質管理部に置く工事監理室を工事監理部に昇格。品質管理の体制を強化してきたが、対外的にも独立した組織として位置付けるため、工事監理を専門に行う1級建築士事務所を開設することにした。
 名称は「大成建設株式会社工事監理一級建築士事務所」。所在地は本社と同じ東京都新宿区西新宿1の25の1。3月10日付で都知事登録された。
 事務所の基本方針は「顧客や社会の要求に合致した『高品質の建設生産物・関連サービス』を提供し、顧客の満足と信頼を得る」。そのための行動指針として、▽顧客の立場に立ち第三者性を堅持する▽設計から施工まで一貫した組織の総合力を発揮する▽設計品質が施工において確実につくり込まれていることを確認する-の3点を掲げている。
 同社の国内建築事業で設計・施工案件が占める割合は現在、受注高ベースで45~50%と以前の30%台から大幅に増加。医療やエネルギー関連など特殊な施設も多く、設計本部ではそうしたプロジェクトの工事監理を手掛けた人のリストアップを進め、全国の現場に工事単位で配置していく。
 河野晴彦常務執行役員設計本部長は「工事監理者は品質の最終チェック者。他社設計で行われる監理と同じレベルで臨みたい」としている。
 一定規模以上の建築物で行われる工事監理は、資格を持つ建築士が工事を設計図書と照合し、設計図書通りに施工されているかどうかを確認する。設計・施工を一括でゼネコンが担当すると、設計段階から施工面のノウハウを取り入れられるため工期短縮やコスト削減などのメリットがある半面、工事監理も同じ会社が行う場合も多く、客観的な対応が重視される。

大成建設/工事監理事務所を開設/第三者性高め品質管理、4月から業務

《日刊建設工業新聞》

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