【東北の農林水産業は復活する!】 福島の林業に働き手を呼び戻す、絆の積み木と放射線防護ジャケット 画像 【東北の農林水産業は復活する!】 福島の林業に働き手を呼び戻す、絆の積み木と放射線防護ジャケット

インバウンド・地域活性

 福島の林業には他の地には無い特徴がある。それは、森林の管理と伐採・販売を行う事業者が異なること。そのうち、森林の管理を行っているのが「福島県森林組合連合会」。山の持ち主から依頼されて、森林調査や間伐などを行うのが彼らの仕事だ。

 2011年3月11日、東日本大震災をきっかけとする福島第一原子力発電所事故は、福島の山々に多くの放射性物質を降らせた。木の伐採と販売を行う林業メーカーは、汚染のクールスポットを求めて、新たな山の開発に乗り出す。しかし、その一方で汚染された山の手入れを依頼する持ち主は減り、福島県森林組合連合会の仕事は激減した。

 本業が立ちいかなくなり、組合員の多くは瓦礫の撤去や除染を仕事に日々を過ごしていた。その中で、当時組合の専務だった宍戸裕幸氏は震災復興のため、あるプロジェクトを実現させようと動き出す。

■外で遊べない子供に“絆”の積み木を

 震災後の福島県森林組合連合会では、復興に向けて何か取り組めないかと、たびたび話が上がったという。中には、地元の木材を使い、家具などを提供してみてはとの声もあったが、市街地はまだまだ瓦礫の撤去中。手始めに商業施設にテーブルなどを寄贈したが、そこから先に話は広がらなかった。

 そんな時、組合がふと目を付けたのが、児童施設に集まる子どもたちだった。放射能汚染を防ぐため、外で遊ぶことができない彼らのために、何かできることは無いだろうか? そんな思いから宍戸氏たちは、幼稚園や保育所に話を持ちかけたという。

「そうしたら、半数以上の施設から積み木が欲しいという話になって。これなら、私たちでも協力できそうだと、具体化に向けて動き出すことになったんです」

 材料については放射線量の少なかった南会津の物が使える。さらに、近くで積み木を専門に作っている子山製作所からも、協力を取り付けることができた。予算については、農林中央金庫の「復興支援プログラム」を利用し、15年のうちに202の施設に積み木を贈ったという。

《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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