幕張メッセででドローン展示会、NECら3社がインフラ点検向け出展 画像 幕張メッセででドローン展示会、NECら3社がインフラ点検向け出展

IT業務効率

 ドローン(小型無人機)に関する展示会「ジャパン・ドローン2016」(主催・日本USA産業振興協議会)が24日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕し、NEC、富士通、リコーの3社が、橋梁やトンネルなどインフラ構造物の点検に特化したドローン技術をそれぞれ出展した。独自の検査技術や撮影技術をドローンに搭載し、点検を省力化する効果をアピールしている。展示会は26日まで開かれている。
 3社は、政府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で研究を進めるインフラの維持管理・更新・マネジメント技術として、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から研究開発事業をそれぞれ受託している。今回はその研究成果として、ドローンを活用したインフラ点検技術を発表した。
 NECは、千葉大学の野波健蔵教授が代表を務めるベンチャー企業・自律制御システム研究所と産業技術総合研究所、首都高速道路技術センターと共同で、橋梁やトンネルなどの構造物を打音検査できる技術を出展した。ドローンに、打音点検用のハンマーとマイク、近接点検用のカメラを搭載。オペレーターが、ドローンの先端に装着したハンマーを操作して構造物をたたき、音をマイクで拾って解析し、異常箇所を点検調書に記録する。
 トンネルや橋梁といった高所での打音検査を、地上から行えるのが最大のメリット。今後、17年の現場での実用試験開始に向け、集音精度の向上と風の影響を受けにくい機体構造の研究を行っていくという。
 富士通は、ドローンで撮影した位置情報付き画像や点検情報を3次元(3D)モデルと結び付け、3Dデータとしてデータベースに蓄積するシステムを出展した。橋梁点検に特化したシステムで、管理計画の立案や劣化状況の把握・予測などの維持管理業務を効率化できる。
 機体横側には、自転車の車輪のようなものが付いており、飛行時にプロペラや本体と構造物との接触を回避できる。ぎりぎりまで構造物に近づけるため、近接での撮影が可能だ。
 名古屋工業大学、東京大学、北海道大学、建設コンサルタントのドーコン(札幌市厚別区、佐藤謙二社長)とコンソーシアムを組んで研究を行っており、実用化に向けて機体の安定化技術の向上などを図っていく。
 リコーは、橋梁の近接目視点検を支援するドローンを出展している。機体周辺を球体状の「球殻」で囲むことで、床版や支承部に接近しても接触で機体が傷ついたり飛行不能になったりすることがないのが特徴だ。
 実用化に向けては、0・1ミリ程度の細かいコンクリートのひび割れを撮影できるような小型で高性能なカメラの開発が必要になるという。今後、共同研究者の東北大学と航空宇宙技術振興財団、千代田コンサルタント(東京都北区、濱田忠社長)、東急建設と点検調書作成システムの開発も含め研究を進めていく。

ドローン展示会、3月26日まで幕張メッセで/NECら3社、インフラ点検向け出展

《日刊建設工業新聞》

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