リンゴ「シナノゴールド」、伊で大規模商業栽培。長野県と契約締結 画像 リンゴ「シナノゴールド」、伊で大規模商業栽培。長野県と契約締結

海外進出

 イタリア北部の南チロル地方で、長野県育成のリンゴ「シナノゴールド」の大規模な商業栽培が始まる。県と現地の生産者団体は24日、長野市の県庁でライセンス契約を締結した。同品種への評価が高く、現在の4ヘクタールから2018年度までに30ヘクタールへ拡大する計画。欧州や周辺地域での販売を見込む。県は、許諾使用料を得るとともに、「NAGANO」ブランドを欧州に広げたい考え。訪日外国人(インバウンド)の取り込みも期待する。

 「シナノゴールド」は、県が1999年に育成した黄色系の中晩生種で、甘味と酸味のバランスが良い。南チロル地方のリンゴの生産量は長野県の6倍の96万トンで、栽培が軌道に乗れば「NAGANO」の名前が欧州一帯に広がる。県によると、日本の公的機関で育成した果樹を海外の団体が契約に基づいて大規模栽培するのは初めて。

 契約を結んだのは「南チロル果物生産者協同組合(VOG)」「ヴァルヴェノスタ協同組合(VI・P)」。契約で、苗木と果実の販売に対し30年まで県に許諾使用料を支払うことや、品種を紹介するウェブサイトやパンフレットに「日本の長野県が育成」と明記することを盛り込んだ。日本への輸出はしないことも合意。使用料の金額は非公表としている。

 VOGとVI・Pは、欧州で主流の「ゴールデンデリシャス」の後継として「シナノゴールド」に着目。食味や長期貯蔵しやすい性質などを評価し、07年から県と利用許諾契約を結び、栽培してきた。現地では商品名を「yello(イエロー)」、品種名を「Shinano Gold」とし、昨年初めて10トンを試験販売したという。

 署名後、阿部守一知事は「わが子を送り出す気持ち。愛情を持って育ててほしい」と述べた。欧州での県産加工品や工業製品のブランド向上にも期待を広げる。VOGのゲオルグ・ケスラー社長は「世界ブランドにしたい」と意気込んだ。

 VOGとVI・Pは、県内農家とも、視察受け入れなどの生産者同士の交流関係を持つ。VOGの代表は同日、JA長野県グループの代表とも面会。長野中央会の大槻憲雄会長は「今後も交流の継続をお願いしたい」と述べ、連携を確認した。

リンゴ「シナノゴールド」 伊で大規模商業栽培 長野県と契約締結

《日本農業新聞「e農net」》

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