サミットをチャンスに! 三重県・アンテナショップの挑戦
インバウンド・地域活性
それから、わずか数日の間に三重テラスはマスコミから注目を集め、多くの人で賑わうことになる。仕掛け人は首都圏営業拠点運営総括監として東京に駐在する安保氏。サミット開催決定から数日の間に一体何があったのか、話を聞いてみた。
■初動の速さでチャンスをつかむ
三重テラスは日本橋三越にほど近い好立地で、観光客はもちろん、地元の老夫婦やオフィス街に勤めるビジネスマンなどが集まるスポット。扱う品物は土地のものが中心で、「松坂牛ローストビーフ」や「伊勢うどん」、「なが餅」などが人気だ。
その他にも伊勢海老や真珠、伊賀忍者といったキラりと光る観光資源を抱える三重県。ただ、その一方で県に対する印象の薄さが、三重テラスをはじめ多くの県民にとっての悩みだという。現在、三重県が行っている観光キャンペーンも、名前は「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」。観光資源をいかに三重の物だと分かってもらうための取り組みだ。
「三重県というのは透明なビニール袋のようなものなんです。松坂牛や伊勢海老が注目されても、三重県そのものに存在感がない。売り場でサミットに関する展示をしても、『伊勢志摩って三重だったんだ』という声を聞きました」
だからこそ、サミットの開催は三重をPRする上で、絶好の機会になると安保氏は考えていた。開催発表は金曜日に行われたが、その日のうちに三重テラスのスタッフに、キャンペーンの開催を打診。準備できたのは簡単なノベルティだったが、それを職員が週末を丸ごと使って用意した。台紙をノベルティと一緒に袋に入れて、その上からサミット開催を告げるシールを貼って……。月曜日にはプレスリリースとともに、何とか2014個のノベルティが準備できた。
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