日建連専門部会が洋上風力発電の促進で報告書。基地港湾と専用作業船必要、課題はコスト 画像 日建連専門部会が洋上風力発電の促進で報告書。基地港湾と専用作業船必要、課題はコスト

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 日本建設業連合会(日建連)の海洋開発委員会海洋基本計画推進部会に設置された専門部会は、着床式をメーンにした洋上風力発電の事業化に関する報告をまとめた。生産効率を考慮し、5メガワット級風車10基をストックできる8万平方メートルの大規模基地港湾の確保、太平洋上の工事にも対応できる専用作業船が必要だと指摘。引き続き事業化に役立つ技術的な検討を進めるとともに、再生可能エネルギーの買い取り価格を考慮した課題への対応を議論するとしている。
 報告をまとめたのは洋上風力発電事業化促進専門部会。国内外の現状を踏まえ、事業化促進の課題、方策などを明らかにした。課題に挙げたのは▽基地港湾の整備▽専用作業船▽建設コストと買い取り価格。
 海外の港を参考に、基地港湾は8万平方メートルの敷地を確保した上で、800トンづりの大型クレーンと、専用作業船が利用できる路盤、岸壁(水深10メートル以上、延長300メートル)も必要だとした。設置場所のモデルとして、北海道・石狩湾新港、福島・小名浜港、福岡・北九州港に設置すれば、計画されている事業のほぼ全域をカバーできると試算している。
 日本各地で作業を行うことを想定し、専用作業船のスペックには▽積載クレーンつり能力=1000トン以上▽つり上げ高さ140メートル以上▽船を揺れさせないためのスパッドの対応水深=60メートル▽デッキ積載面積=3000平方メートル以上-などを列挙した。
 これまでの検討成果を踏まえ、専門部会は今後5~10年の課題として、拠点港湾の整備と専用作業船の建造、洋上メンテナンスの手法、再生可能エネルギーの買い取り価格と建設コストの関係についての検討を加速。20年後の長期的な視野でも、大水深域での浮体式洋上風力発電施設のコスト、風車構造などを研究する。
 専門部会の報告によると、洋上風力発電は欧州で大規模施設が急増。導入実績(14年、発電量ベース)は1位の英国が4490メガワットなのに対し、実証試験段階にある日本は50メガワットにとどまる。欧州は、支持構造物の製造機能や試験設備を併設した大型基地港湾の整備が進み、部材の削減、施工時の騒音対策などの技術開発も進展している。法規制の関係で海外の作業船(乗員含む)を日本でそのまま使うのは難しいのが現状だが、造船に踏み切るには複数のプロジェクトでの継続した利用が欠かせないという。

日建連専門部会/洋上風力発電促進で報告書/基地港湾と専用作業船必要、課題はコスト

《日刊建設工業新聞》

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