ブランド力で売り込み 「JA◯◯産」折り込みちらしに明示 スーパー「自信ある商品」 画像 ブランド力で売り込み 「JA◯◯産」折り込みちらしに明示 スーパー「自信ある商品」

インバウンド・地域活性

 販促に使うちらしで、農産物の産地に特定のJA名を載せるスーパーが出ている。バイヤーが自信を持って薦める野菜や果実で登場する。他店との違いを打ち出し、価格競争を避ける狙いだ。ちらし事情に詳しい専門家は「味に自信がある看板商品をちらしに載せ、価格以外で他店との違いを出す、新しい売り込み方法だ」と関心を寄せる。

 「愛知県産 JA豊橋より 甘さたっぷり」。関東で110店舗を展開する食品スーパー最大手のライフコーポレーション(東京都台東区)が2月下旬、ちらしで紹介したミニトマトだ。同社のちらしにはほぼ毎週、何らかの品目で産地JAが登場する。

・特売争い避け「違い」を強調

 新聞の折り込みなどに入るちらしは、産地名はあっても都道府県までが一般的。その場合、スーパー側は他店との違いを出そうと特売に走り、結果的に安売り合戦に陥るケースが多い。

 同社ではこうした競争を避けるため、数年前に産地JA表記を始めた。タマネギやダイコン、キャベツなど6、7品目に広がっている。バイヤーが産地を何度も訪ね、生育状況や品質などを確認。同社は「味や安全・安心に自信がある品だけをちらしに載せている」(首都圏農産部)と強調する。

 産地も「品質の高さを訴える方法として効果的」(JA豊橋青果販売課)と歓迎する。

 毎週ちらしに載せるには、JA側に供給力の高さが求められる。一度、ちらしに登場したJAの農産物にはリピーター(再来訪者)が付き、「再購入につながっている」(同部)という。

 JA掲載の動きは他のスーパーでも広がる。首都圏に約110店あるサミット(東京都杉並区)や、中堅のマミーマート(さいたま市)、ワイズマート(千葉県浦安市)などだ。常連JAは共通している。ジャガイモのJAようてい(北海道)、キャベツのJA嬬恋村(群馬県)。果実だとリンゴでJAつがる弘前(青森県)、かんきつ類ではJAみっかび(静岡県)、JAにしうわ(愛媛県)などだ。

 ちらしを年間50万枚集めて分析する、チラシレポート(東京都中央区)の泉順也主任は、ちらしを見る主婦が安さだけでなく、「目が肥え、商品の質にも注目するようになっている」と分析。JA名をうたった農産物は「ブランド力を感じさせる。価格競争から一線置いた販売ができるようになる」と指摘する。(細田勇治)
《日本農業新聞「e農net」》

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