日本工営が中期経営計画見直しへ。英・建築設計会社の買収踏まえて業容拡大めざす 画像 日本工営が中期経営計画見直しへ。英・建築設計会社の買収踏まえて業容拡大めざす

制度・ビジネスチャンス

 日本工営は、15年7月から18年6月までの中期経営計画を見直す。3日に公表した英国の建築設計大手BDPホールディングスの買収により、現行計画で掲げた最終年度(18年6月期)の連結売上高目標を17年6月期には達成できる見通しとなったため。BDPを連結子会社にした後は、都市空間事業セグメントを新設し、BDPや黒川紀章建築都市設計事務所を編入。国内建設コンサルタント、海外建設コンサルタント、電力エンジニアリングと合わせて4事業体制とする。21年6月期までの経営戦略「長期ビジョン」の数値目標の変更も検討する。
 10日に東京都内で開いたBDP買収の説明会で有元龍一社長が見直し方針を表明した。
 BDPの15年12月期の売上高は約134億円。日本工営は31日にBDPと株式譲渡契約を締結し、今期中に連結子会社に組み込む。日本工営の16年6月期の当初業績予想は連結売上高が840億円で、BDP分が加わると974億円になる。現行経営計画2期目となる17年6月期の連結売上高は1027億円となる見通しで、計画で掲げた最終年度の売上高目標1000億円を上回る。
 有元社長は、BDPの買収について「技術分野で日本工営が土木、BDPが建築・都市開発、地域展開で日本工営が日本・アジア・中南米・新興国、BDPが英国・欧州、主要顧客でも日本工営が日本政府・途上国政府(政府開発援助〈ODA〉)、BDPが民間・英国公共と重複がない」と説明した。
 その上で「これまでは都市計画のマスタープラン作成業務にとどまり、建築設計業務の受注はなかったが、DBPが加わることで、道路などの公共インフラ整備に加え、駅舎や空港ターミナルを含む幅の広い仕事の受注が可能になる。インフラが整うとコンセッション(公共施設等運営権)事業などで民間資金の流入も加速し、さらに事業が創出される。建築と土木を統合したマスタープランづくりでもサービスに厚みが増す」と強調。「今後、アジアと日本の市場で日本工営は都市空間事業の民間案件を強化し、BDPはアジアへの展開を図り、総合技術コンサルティングサービスを提供する」と述べた。
 BDPが保有するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を土木分野に活用する方針も表明。3次元の設計図面による顧客との迅速な合意形成で工期を短縮するほか、設計変更や手戻りの減少による収益性向上、土木技術者育成の短期化・早期戦力化による生産性向上で競争力が高まるとの見方を示した。買収完了後は両社で新領域を開拓する戦略検討会議を設置。互いのマネジメント、技術、マーケティング分野の責任者が今後の展開を話し合う体制を整備する。「100日プロジェクト」と称した運営体制と事業方針の検討も進める。

日本工営/中期経営計画見直しへ/英・建築会社買収で

《日刊建設工業新聞》

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