なぜスーパーホテルは2度も「日本経営品質賞」を受賞できたのか? その秘密を探る 画像 なぜスーパーホテルは2度も「日本経営品質賞」を受賞できたのか? その秘密を探る

制度・ビジネスチャンス

 2015年度の「日本経営品質賞」(大規模部門受賞)に、大阪市に本社を構えるスーパーホテルが選出された。本賞は公益財団法人 日本生産性本部が創設したもので、顧客視点から経営を見直し、自己革新を通じて顧客の求める価値を創造し続ける組織に与えられる大賞である。

 今年で20回目の節目を迎えた日本経営品質賞は、過去に日本電気、アサヒビール、日本アイ・ビー・エムなど、日本を代表する錚々たる企業が受賞しているが、今回受賞したスーパーホテルは2009年度に続き、2度目の受賞となった。なぜ、同社が2度目の受賞ができたのであろうか? そこには、あくなき経営品質向上へのこだわりと、お客様視点の徹底したサービスの追及、IT化による生産性向上、そして優秀な人材育成に秘密があった。

■従来の低価格路線に加え、“Lohas”を盛り込んだ新コンセプトで女性客も急増中

 スーパーホテルは1989年に設立され、国内112店舗と海外4店舗(2016年1月現在)を展開している国内屈指のホテルチェーンとして知られている。同社の山本梁介会長は、1970年からシングルマンションビジネスを展開していたが、その後1990年にホテルビジネスへ参画。現在のブランド名となる「スーパーホテル」として、宿泊特化型ビジネスホテルをスタートさせた。

 2009年に初めて日本経営品質賞(中小企業部門)を受賞した同社は、「安全」「清潔」「ぐっすり眠れる」空間をローコストかつハイクオリティで提供するビジネスモデル戦略をとっていた。しかし、リーマンショック以降、シティホテルの低価格路線が浸透し、競争も激化してきたという。

 山本会長は「そこで時代を先取りする創造的企業として“Lohas”(Lifestyles of health and sustainability)を新コンセプトに加え、環・眠・食・気・地域(環境・睡眠・食事・元気・地域)のLohasサービスを打ち出しました」と振り返る。

 これらの取り組みにより、2011年にはホテル業界で初めて環境省から「エコ・ファースト企業」にも選出された。これは、企業が環境大臣に対して、地球温暖化対策など自らの環境保全に関する取り組みを約束する制度で、現在39社が認定されている。同社では「省エネ設計」「ITの省エネ化」「ISO14001準拠の環境マネジメント」の3本柱で環境改善を進め、2010年には同ホテルのCO2排出量を32%(2001年度比)も削減したという。
《井上猛雄》

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