東北整備局がICT導入現場で見学会、ロボスーツや自動制御を活用 画像 東北整備局がICT導入現場で見学会、ロボスーツや自動制御を活用

インバウンド・地域活性

 ◇連絡会議メンバーが2カ所視察
 東北地方整備局は4日、ICT(情報通信技術)を先進的に取り入れた宮城県東松島市野蒜と仙台市宮城野区岡田の二つの工事現場を対象に見学会を行った。復興事業にICTの導入を広げるため同局が設置した連絡会議のメンバーが参加。野蒜の現場では、堤防の護岸工事で写真測量にドローン(小型無人機)を導入したり、機械管理で盛り土の敷きならし作業を行ったりしている様子を見学。下水道幹線工事が進む岡田の現場では、ロボットスーツを着用した作業者がトンネル坑内でセメント袋の積み降ろしを行う様子を見て回った。
 見学会は、ICTを建設工事で積極的に活用する「i-Construction」の導入を復興事業で拡大するため、2月に同局が被災3県や建設業団体らと組織した連絡会議のメンバーを対象に実施。今回は2カ所の現場で実際にICTが省人化や工期短縮に貢献している様子を視察した。
 最初に見学した野蒜の現場は、鳴瀬川の河口部で堤防や水門、排水樋門を復旧する工事のうち、佐藤工務店が右岸堤防で護岸工事を行う「鳴瀬川中下地区背割堤(3工区)工事」(宮城県東松島市野蒜中下)。事業主体は東北整備局。
 この現場では、出来形管理にTS(トータルステーション)を採用。このほか、写真測量にドローンを用いたり、盛り土の敷きならしを機械による自動制御でより精密に行ったり、生コンクリートを運ぶミキサー車を運行管理システムで管理したりしている。
 現場に配置したWebカメラの映像を基に厳格な安全管理体制も実現。測量や施工、安全管理など多くの工程にICTが駆使されている。
 一方、岡田の現場は、仙台市が発注した「第3南蒲生幹線工事2」(仙台市若林区六丁の目西町~宮城野区岡田上岡田181)。施工延長2770メートルのシールドトンネルなどを構築する内容で、施工者は大林組・東洋建設・長谷川建設JV。
 サイバーダインが介護向けに開発したロボットスーツ「HAL」を大林組が施工に取り入れた。重機が入れない狭い坑内で、人力によるセメント袋の積み降ろし作業を効率化するため、HALを導入した。
 当日は、フォークリフトで仮置き場に搬入されたセメント袋を台車で狭所に運搬。腰回りにロボットスーツを着用した作業員2人が重い袋を実際に施工箇所に降ろす作業などを見学した。
 HALを着用すれば作業員の肉体的な負担を大幅に低減できるため、高齢者や女性が着用することで省人化を図れる。同局によると、HALはビルなど建築工事の現場に採用された事例はあるが、今回の下水道幹線工事のような土木現場への採用例はほとんどないという。
 導入コストなどの課題を解消できれば、マンパワー不足に悩む復興事業の現場などで、省人化に寄与する技術として普及が進む可能性もある。

東北整備局/ICT導入現場で見学会開く/ロボスーツや自動制御を活用

《日刊建設工業新聞》

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