日本工営、英国設計会社トップを買収へ、企画提案力と受注競争力強化 画像 日本工営、英国設計会社トップを買収へ、企画提案力と受注競争力強化

マネジメント

 日本工営は、英国の建築設計大手BDPホールディングス(マンチェスター、ジョン・マクマナス最高経営責任者〈CEO〉)を163・5億円で買収することを決めた。4~6月に全株式を取得し、連結子会社化する。土木インフラから建築・都市開発分野まで一貫して手掛ける総合建設コンサルタントとして企画提案力、受注競争力を高めるのが狙い。BDPの子会社化で17年6月期の連結売上高は国内建設コンサルタントでは初めて1000億円を超える見通しだ。=1面参照
 同社は3日の取締役会でBDPの発行済み株式と発行予定普通株式を全て取得し、完全子会社化することを決議。BDPの取締役会も日本工営の傘下に入ることを全会一致で承認し、同日付で両社間で契約を交わした。
 BDPは1961年に創業し、15年12月期の売上高が133億円、営業利益が12億円。従業員は約800人。英国内の専業建築設計(建築意匠、構造解析、設備設計)事務所では売り上げ規模がトップ。環境を重視した「住居・事務所・商業施設」の一体開発への参画を目標に据え、歴史的建造物の改修、鉄道駅舎の改修、景観設計、教育施設や医療施設の計画・設計に定評がある。業務比率は新築が約6割、改修・改築が約4割。ウィンブルドンテニスコート(NO.1)建設、クロスレール事業に伴う鉄道駅の改修など世界的に著名な施設の新築・改修実績も持つ。
 BDPの業務は欧州地域が中心で、アジア、中東地域を中心とする日本工営と顧客の重複がなく、土木と建築を合わせた総合技術コンサルティングの提供で事業規模の拡大が見込める。昨年夏から両社間で交渉を進めていた。
 16年までに公共・民間を問わず建築設計分野でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)のレベル2(3次元モデルを用いた情報管理)の活用が義務付けられる英国で、BDPは英国初のBIMレベル2活用技術の認証を取得。エンジニアスタッフの約7割がBIMソフトを操作できるスキルを保有するという。
 日本工営は建築にとどまらず、土木分野の設計の可視化や意匠・構造・設備の干渉チェックの迅速化に向け、BDPのBIM技術を活用して技術競争力を強化する。BDPは日本の法人格を取得し、公共建築物(文化会館、劇場など)や商業施設(ショッピングモール)の改修分野などで日本国内での受注を目指す。
 日本工営は21年6月期に売上高1400億円を目標とする長期経営戦略で、最終年度の売上高に占める海外比率を半分(現在は3分の1)とする計画だ。BDPの買収による直近の売上高は951億円(15年6月期分売上高とBDP売上高の合算)となる。

日本工営/英国設計会社トップを買収へ/企画提案力と受注競争力強化

《日刊建設工業新聞》

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