建築学会が中長期計画案…国際化対応など5ビジョン設定 画像 建築学会が中長期計画案…国際化対応など5ビジョン設定

マネジメント

 日本建築学会(中島正愛会長)は、今後の学会の行動目標となる新たな「中長期計画(案)」をまとめた。「これから10年のビジョン(案)」として「建築の未来への貢献」「学術基盤の維持と発展」「国際化対応」「会員ニーズへの対応と増強」「学会の持続的発展」の五つのビジョンを掲げ、実行に移す計30の具体的な行動項目を設定した。ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)による建築システムの統合や、建築学の総合化を推進する委員会の新設などに取り組む。
 中長期計画は、同学会が創立130周年を迎える4月に成案を公表する予定だ。
 中長期計画案は、五つのビジョンの一つとして掲げている「建築の未来への貢献」を副題に付けている。
 五つのビジョンのうち「建築の未来への貢献」で設定した具体的な行動は12項目。大災害対応型の防災・減災技術の整備として、18年度までをめどに都市・地域災害の想定されるシナリオを検討。それを防止するための戦略と必要な研究体制を構築した上で、新たな人材育成、社会への提言を行う。BIMによる建築システムの統合として、建築に関わる産学官が連携し、計画から生産、維持管理までのプロセスで活用できる基本的な統合システムを構築するための検討を行い、17年をめどにまとめる。
 17年度までに建築物のレジリエンス(強じん性)を定量的に評価するための指標も構築。多様な人材が活躍できる環境づくりを促進するため、16年度の全国大会では男女共同参画に関する研究集会を開催する予定だ。
 「学術基盤の維持と発展」で設定した行動は7項目。既存の枠組みで専門分化した委員会とは別に、建築学の総合化を推進する「研究総合化ワーキンググループ」を新設し、16年度から建築、都市、社会、情報、環境、地球環境、防災、新技術などに関する各種課題を横断的に議論する。
 「国際化対応」では4項目の行動を設定。英文技術情報の整備、国際交流環境の整備、教育認定支援などに力を入れる。
 このほか「会員ニーズへの対応と増強」では3項目、「学会の持続的発展」では4項目の行動を盛り込んだ。
 中長期計画案・30の行動項目は次の通り。
 【建築の未来への貢献】
 △建築ストック社会への対応△地球環境問題への対応△大災害対応型の防災・減災技術の整備△少子高齢化社会の地域創生△BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)による建築システムの統合△BCP(事業継続計画)レベルとレジリエンス評価指標の策定△建築の健康性能向上とスマート化の促進△海洋の極限環境に対応し得る技術開発の推進△次世代につなげる歴史的建築物保存活用の提案△多様な人材が活躍できる場の創出△特色ある建築教育への貢献△時代に即した支援建築会議のあり方の検討
 【学術基盤の維持と発展】
 △研究・開発戦略を策定する組織の機能強化△建築学の総合化を推進する委員会の新設△委員会の適切な統廃合△委員会の自己点検・評価△国際的な専門誌の育成△論文集のIF(インパクト・ファクター=影響度の評価指標)取得△建築作品のアーカイブ化
 【国際化対応】
 △国際交流の総合的かつ戦略的な再構築△建築教育の国際化支援△英文技術情報の整備△国際的な教育認定支援
 【会員ニーズへの対応と増強】
 △他分野・他学会との交流促進△大学院生と若手会員のさらなる参加△ウェブサイトの充実
 【学会の持続的発展】
 △会員の維持・増強と表彰制度の劣化防止△特色ある支部活動と本部との連携△出版物の戦略的刊行と講習会の効率的運営△中長期経営計画の策定と経営マインドの醸成。

建築学会/中長期計画案/5ビジョンと30行動項目設定、BIMで建築システム構築

《日刊建設工業新聞》

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