「復興支援へ常設組織を」…土木学会の震災5年シンポで 画像 「復興支援へ常設組織を」…土木学会の震災5年シンポで

インバウンド・地域活性

 土木学会は2日、東京・虎ノ門の発明会館で「東日本大震災5周年シンポジウム」の総括セッションを行った=写真。津波対応など六つのセッションの座長と廣瀬典昭会長が、それぞれのセッションで議論された内容を要約。各座長の意見を踏まえ、廣瀬会長は「防災・減災や復興で技術者が社会支援を行うことをテーマとする常設委員会を設置し、分野横断的な研究に取り組めるようにしたい」と述べた。
 2日間にわたったシンポジウムで議論されたセッションのテーマは、▽減災アセスメント・津波総合減災を目指して(座長・岡安章夫氏)▽「危機耐性」を考慮した耐震設計体系(座長・長尾毅氏)▽福島第1原発事故由来の放射性汚染廃棄物対策の着実な推進に向けて(座長・大西有三氏)▽災害対応のソフト(座長・須藤英明氏、松本直也氏)▽東北の津波被災地復興の経験から何を学ぶか(座長・岸井隆幸氏)▽福島第1原発事故被災地の復興をどう進めるか(座長・家田仁氏)。
 岡安座長は、確率論的津波ハザードや地域の将来予測に関する精度の向上を図るとともに、将来のまちの姿を構想し、災害に強く、魅力的で活力のあるまちを形成するための総合的な方策としての防潮堤の整備が必要だとまとめた。
 長尾座長は、社会のレジリエンスを駆動するインフラのための技術開発と、設計段階で想定していなかった事象が発生しても破壊的な状態にはならない「危機耐性」に基づく新技術のための社会環境(リスクガバナンス、人材育成)づくりが重要になるとした。
 大西座長は、汚染水タンク、海洋モニタリングの高度化を図り、廃炉技術の確立に総合力を結集するとともに、除去土壌の減容化と、再生利用を地域が受け入れやすくする具体策を進めることなどを提案した。
 須藤、松本両座長(代理者の発表)は、地域強靱(きょうじん)化に向けた組織・社会の連携と情報の共有・活用、自らが臨機応変に判断する能力を備えた人材の育成を行う必要があるとまとめた。
 岸井座長は、生活再建までのシステム化と、負担と責任を持つ常設の国の組織の設置を提案。家田座長は、国内最大規模の学会(4万人)による福島支援の責務を果たすことが重要だと締めくくった。

土木学会/東日本大震災5周年シンポで総括/廣瀬典昭会長「復興支援へ常設委設置」

《日刊建設工業新聞》

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