民間発の職人育成塾、国交省が設立支援…人材育成や地方創生に 画像 民間発の職人育成塾、国交省が設立支援…人材育成や地方創生に

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、専門工事職種を対象にした民間発意の「職人育成塾」の設立を支援する。児童数の減少で廃校となった小学校の施設などを拠点とする場合に、国交省が他省庁や関連機関を含めた事業支援・予算メニューを紹介したり、法規制や手続きなどの調整役を果たしたりし、実現を後押しする。群馬県沼田市の利根沼田テクノアカデミー(4月開校予定)や高松市の職人育成塾(9月開校予定)での取り組みをモデルに若年層の入職促進策として取り組み、地方創生にもつなげる。
 先進事例となる二つの育成塾に対して国交省は、15年度予算の「地域建設産業活性化支援事業」で資金面での支援を実施。母体となる団体設立に必要な調整役も果たした。
 特に利根沼田テクノアカデミーに対しては、厚労省のキャリア形成促進助成金、内閣府の地方創生関連予算、建設業振興基金が事務局の「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」による支援メニューを受けられるよう各種事業や予算を紹介。廃校を使用するための建築規制、廃校手続き、公営住宅目的外使用、地域再生計画策定などに関する省内や各省庁との連絡役も担った。
 地元沼田市が志向する「職人のまち」づくりや群馬建設業協会(青柳剛会長)によるバックアップにも関与しながら実現を後押ししてきた。
 高松市の育成塾にも、沼田の事例を紹介しながら、実現に向けたトータルコーディネートを実施中。地元自治体や業界団体にも協力を呼び掛けている。
 中小零細企業が多い専門工事業者では、個々の企業で職人を育成するのはコスト負担の面からも困難が多い。育成塾は、こうした課題にも応えながら専門技能のスキルアップを図り、地域での同志意識の醸成による若年者の入職を促進。離職を防止する効果も期待できる。
 加えて、富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)や三田建設技能研修センター(兵庫県三田市)など既存の教育訓練施設だけでは不足する各地方の担い手育成ニーズを取り込むこともできる。躯体系職種を中心に構築される既存施設の訓練メニューに対し、沼田が板金や瓦、高松が内装系を中心に育成することにしており、相互補完も可能となる。
 国交省は、育成塾支援を他の地域にも広げることで、地域ニーズに対応した産業人材の輩出と定住対策が一対となった施策の推進を図る考えだ。

国交省/民間発意の「職人育成塾」設立を支援/担い手確保と地方創生へ

《日刊建設工業新聞》

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