JA全農、シンガポールを拠点に3年で輸出倍増めざす 画像 JA全農、シンガポールを拠点に3年で輸出倍増めざす

海外進出

 JA全農は農産物輸出の促進へ、次期3カ年での取り組みを明らかにした。シンガポールをモデルに、現地で加工施設や流通網を整備するなど、効率的な物流体制を構築する。アジアや欧州など海外でのテスト販売を強化し現地のニーズを探り、売れる産品づくりに生かす。こうした取り組みにより2015年度見込みで総額57億円の輸出額を、3年後までに青果物、米、牛肉だけで120億円に伸ばす方針だ。


・物流体制構築へ

 全農は次期3カ年の目標として、青果物は15年度見込みの27億円を50億円に引き上げる。同様に米は1500トンを1万トン(30億円)、牛肉は250トンを500トン(40億円)にする目標だ。

 輸出先での物流コストを削減する取り組みを、シンガポールをモデルに展開する。米輸出で連携するクボタが同国内に設ける施設を活用して現地で精米し、量販店やレストランなどに提供。現地に食品加工施設を整備し、原材料を加工、流通させる取り組みを推進する。地場企業に出資し、低温を保ち流通させるコールドチェーンを整えるなど取り組みも検討する。

 米は「レストランなど業務用需要を徹底的に開拓する」(全農)。日本産より安い米国やベトナム産などとの競争になるが、現地精米の新鮮さを売りに販路を広げる。

 輸出先の市場調査も強化する。シンガポール、台湾、英国に1カ所ずつあるテスト販売用の商品棚を、他国を含めて8カ所に増やし現地ニーズを探る。一方で全農は15年度末までに、アジアや英国で常設棚を200店舗に広げる計画で、テスト販売の成果を踏まえ、常設棚の定番商品となる産品の開発を目指す。

 シンガポールに荷が到着するまでのコスト削減も進める。全農は安価な船便での輸出を広げようと、温度や酸素濃度などを調節し鮮度を保つ「CA(大気調整)コンテナ」の輸送試験にも既に着手している。全農は各JAの輸出産品を国内拠点に集め、大ロットにしてCAコンテナなどを活用し輸送する取り組みを進める。将来的にはシンガポールを中継拠点に、周辺国への輸送も目指す考えだ。

 JAグループ全体の輸出額は15年度見込みで85億円。グループ全体では20年までに12年度実績(38億円)を10倍超にする目標を掲げている。

シンガポール 輸出拠点に 目標3カ年で120億円 全農

《日本農業新聞「e農net」》

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