西松建設と岩野物産、トンネル覆工コンクリートの養生工法で「給水タイプ」実用化 画像 西松建設と岩野物産、トンネル覆工コンクリートの養生工法で「給水タイプ」実用化

マネジメント

 西松建設は建設用資機材の販売・施工などを手掛ける岩野物産(東京都江東区、山田秋康社長)と共同で、トンネル覆工コンクリートの養生工法「うるおい」に給水機能を付加したタイプを実用化した。トンネル天端部に配置した灌(かん)水ホースから覆工コンクリート面と養生パネルとの間に水を流し、連続的に養生水を供給する。山梨県内で施工中のトンネル工事現場に適用し、高い湿潤養生性能を確認した。
 うるおいは型枠を取り外した後、覆工コンクリート面に独自の3層構造の養生パネルを密着させて養生する工法。使用するパネルは保湿性に優れ、コンクリート表面からの水分逸散を防止することで湿潤性も高まるため、コンクリートの強度増進や中性化抵抗性の向上など品質の改善に役立つ。開発以来、20現場以上に適用されている。
 両社は今回、安定した湿潤性能を養生開始直後から早期に確保できるよう、新たに給水装置を取り付けた「うるおい(給水タイプ)」を開発した。
 給水タイプは一定温度に管理された養生水を、トンネル天端部(縦断方向)に配置した特殊ポリエチレン製灌水ホースを通じて、覆工コンクリート面と養生パネルの間に流し、覆工コンクリートに連続的に養生水を供給する構造。養生パネルのサイズや配置、接合方法などにも改良を加えた。
 実現場に適用したところ、覆工コンクリート表面で養生開始直後から安定した高い湿潤性能を得たことが分かった。養生水の温度を常に20度以上に調整して使用。その結果、表層コンクリートの急激な温度低下による強度発現の遅延や、コンクリートの内外温度差に起因する内部拘束ひび割れの発生低減などの有効性を確認した。
 養生システムは給水機能を付けたことで自重が大きくなった。覆工スパンごとの作業効率を高めるため、移動用台車も改良。従来は2分の1スパンごとに移動していた台車を、1度に1スパン分を移動できる構造に変更した。自動昇降装置も付け、養生システムの昇降作業を容易にした。
 今後、給水タイプの現場適用を重ねるとともに、さらに作業がしやすくなるよう改良を進めていく。

西松建設、岩野物産/トンネル覆工養生で給水タイプ実用化/実現場で高い湿潤性確認

《日刊建設工業新聞》

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