共通する事業理念で汚泥処理からダチョウ飼育まで…周南市のある会社の取り組み

インバウンド・地域活性

中特ホールディングス代表取締役 橋本ふくみ氏
  • 中特ホールディングス代表取締役 橋本ふくみ氏
  • 汚泥処理槽
  • 汚泥を脱水・脱塩してコンクリートの原料などにする
  • なんでもたべるダチョウでリサイクル
  • ダチョウ抗体スプレー「アレプロテクト」
  • 京都府立大学と共同研究で抗体スプレーを開発
  • カラフルなタンク群
  • 中特ホールディングス代表取締役 橋本ふくみ氏
 瀬戸内工業地域の一端として、石油コンビナートが広がる工業地帯 山口県周南市。近年では「水素先進都市」として、水素を動力源とした車MIRAIを公用車に導入するなど、エネルギーに対しての先進的な取り組みで注目されている。

 その周南市に、環境省の「環境 人づくり企業対象2014奨励賞」をはじめ、中小企業庁による「がんばる中小企業企業」に選ばれるなど、環境循環型企業を目指し、目を見張る躍進を続けているグループ企業 中特グループがある。同グループは中特ホールディングスを中心に中国特殊、吉本興業、リライフ、藤井興業の5社からなる。産業廃棄物収集運搬や汚泥の再資源化、遺品整理など、一見関係が薄く見える様々な分野からのアプローチで環境循環を実現しようとしている中特ホールディングス。その代表取締役 橋本ふくみ氏にお話を伺った。

■「下水処理施設」を活用した汚泥の再資源化
同社は1966年に徳山清掃株式会社として設立されてからすでに半世紀を迎える。代表取り締まりの橋本氏は、その二代目。産業廃棄物の処理から歴史を始めた同社が軸としている事業の一つが汚泥の再資源化事業だ。化学薬品工場では汚泥が副産物として多く排出される。

 これをただ廃棄物として処理するのでなくいかにリサイクルするか、という課題に取り組んだ結果結実したのが、同社の脱塩技術だった。汚泥はコンクリートとしての再利用が可能であるが、鉄筋と利用するためにいかに塩素を取り除くかが問題であった。試行錯誤の末汚泥を水で洗浄する技術を確立したが、リサイクルに取り組む中でまた大量の水を必要とするという矛盾や、工場用水が引かれていないなど根本的な問題にぶちあたった。そこに解決の糸口を見つけたのが、橋本氏の柔軟な発想力だった。

「どうしよう、技術はできたのに水が無い、となった時周りを見渡したんです。そうしたら、汚水処理場があるじゃないですか。汚水処理場の水は施設で処理されてから海に放流されている。それならその水を使って汚泥を洗って、それからまた処理をして海に流せばいい。これなら水の無駄遣いもいらないし、リサイクルにもなる。これだ、と思いました。」

 前例のない汚水処理された水の再利用だったが、県の許可をもらい海底を掘り山口県周南流域下水道浄化センターから同社のリサイクル工場までの配水管を設置。現在はその水を使い同社の脱塩脱水処理施設で汚泥を洗浄。洗浄後の水は同社の施設で再処理し、汚泥は脱塩脱水処理した後にセメント原料化施設へと搬送されている。

 また、特筆すべきはその流通の方法だ。橋本氏はこう語る。
《築島渉》

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