大水深対応の遠隔作業用小型ロボ、東亜建設工業ら開発 画像 大水深対応の遠隔作業用小型ロボ、東亜建設工業ら開発

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 東亜建設工業は25日、トピー工業と共同で大水深の無人化施工を実現する水中作業ロボットを開発したと発表した。遠隔操縦する電動式で、足回りにクローラを4基装備し、1基ずつ単独で可動できる。各クローラには小型の調査ロボなどで実績のあるフリッパー機構を採用。クローラを360度回転させることができ、凹凸のある場所での歩行性能が高い。水深3000メートルの圧力に耐えるパーツを装備し、海底鉱物資源の開発事業など厳しい環境下での調査や軽作業に役立てる。=1面参照
 開発したロボットは「DEEP CRAWLER」と命名した。サイズは全長2・25メートル、幅1・65メートル、高さ2・2メートル。耐圧性能は水深3000メートル(水圧30メガパスカル)で、陸上での重量は約1・0トン、電源はAC200ボルト、約40アンペア。
 小型で軽量のため、運搬や搬入に大型の設備が不要。海底をクローラで走行するため、潮流や波浪の影響が少なく、浅瀬から大水深まで幅広い海域に導入できる。波浪や潮流の影響を受けやすい橋脚下部や岸壁の調査・補修にも適用可能。推進装置(スラスター)を搭載することで、壁面を平面移動しながら作業することもできるという。
 機体上部には、4軸式のマニピュレーター(腕に当たる部分)を搭載した。マニピュレーター先端に作業ハンドやコアリング装置を取り付けることで、さまざまな作業が可能になる。現在は、光学式の水中カメラを搭載しており、調査用ロボットとして活用している。
 昨年10月に、九州地方の離島間に敷設された海底ケーブル調査に導入した。ケーブルの敷設状況や摩耗・損傷状況の確認と敷設ルートの位置の確認が目的で、マニピュレーター先端に取り付けた光学式水中カメラで海底ケーブルを視認しながら作業を行った。
 こうした作業では、水中カメラを搭載した泳動型遠隔操作無人探査機(ROV)を使うのが一般的だが、水深が浅い海域や潮流の速い海域、波浪の強い海域では泳動型ROVを用いた調査が難しい。今回は、対象水深が10~20メートル程度で潮流が速い海域だったため、水深や潮流の影響を受けにくいDEEP CRAWLERが採用された。
 今後、施工効率をさらに高めるため、装置性能を向上させるともに、アタッチメントなどの充実を図っていく。

東亜建設工業、トピー工業/大水深対応の遠隔作業ロボ開発/小型で高性能

《日刊建設工業新聞》

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