福島県に震災・原子力災害アーカイブ拠点施設建設へ 画像 福島県に震災・原子力災害アーカイブ拠点施設建設へ

インバウンド・地域活性

 福島県は震災と原発事故に関連する資料の展示や、復興に向けた人材育成や調査・研究を行う「東日本大震災・原子力災害アーカイブ拠点施設」の建設に向け、建設候補地を絞り込んだ上で16年度の早い時期に基本構想策定業務を委託する方針だ。建設する施設には展示・交流、資料閲覧、研究などの機能を持たせ、震災と原発事故にまつわる知見を国内外に発信する。東京オリンピック・パラリンピックが開かれる20年度までの完成を目指す。
 同施設は、沿岸部に再生可能エネルギーや産業ロボットなどの研究・開発拠点を集積させる「イノベーション・コースト構想」の一環で計画された。建設スケジュールは未定だが、基本構想に1年、基本設計・実施設計に各1年、本体工事に2年を費やす工程を描いている。
 新たな施設は、国際原子力機関(IAEA)などの国際機関とも連携し、展示や研究を通じて福島が震災と原発事故を乗り越え再生する過程を広くアピールする。
 原発事故の後処理の進ちょくや、災害対応ロボットの開発状況などを館内に展示するとともに、インターネットや広報紙などで成果を発信する。
 県は昨年、施設の機能や役割を検討するため、「東日本大震災・原子力災害アーカイブ拠点施設有識者会議」(会長・小沢喜仁福島大副学長)を設置した。昨年4月から8月まで5回の会合を持ち、9月に報告書をまとめた。
 報告書によると、施設は▽展示・交流▽資料▽研究-の大きく分けて三つのエリアで構成する。展示交流・エリアでは復興を担う人材育成や教育、情報発信を主に行う。資料エリアでは大学と連携し情報を収集・保存。研究者からの相談にも応じる。研究エリアでは複合災害の実態を調査し、成果を世界に伝える。人材育成の場として、大学や民間研究機関などから若手の研究員を受け入れることも検討している。
 県は16年度当初予算案に、イノベーション・コースト構想を進めるための事業費として総額142億98百万円を計上した。このうち、アーカイブ拠点施設の整備や震災関連の資料収集のための経費には2657万円を充てる。

福島県/震災・原子力災害アーカイブ拠点施設建設/16年度早期に基本構想委託

《日刊建設工業新聞》

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