厚労省が建設業の安全経費実態を初調査…労災防止に向け 画像 厚労省が建設業の安全経費実態を初調査…労災防止に向け

マネジメント

 厚生労働省は、建設業の労働災害防止に向けた16年度の新規重点施策をまとめた。建設工事の発注者が十分な安全衛生経費を確保し、受注者の元請・下請業者にきちんと支払われているかどうかを把握する初の実態調査を実施。問題が見つかれば是正を働き掛ける。2020年東京五輪までの建設需要の急増にも対応。首都圏の新規入職者向けに、600現場以上で専門家による安全衛生教育を行う取り組みにも乗りだす。
 16年度の新規重点施策は、24日に東京都内で9回目の会合が開かれた官民でつくる「東日本大震災復旧・復興工事安全推進本部」(事務局・建設業労働災害防止協会)で報告された。
 厚労省が初めて取り組む建設工事での安全衛生経費の確保や支払いに関する実態調査は、14年10月に改定された国土交通省の「建設業法令順守ガイドライン」を踏まえて行う。ガイドラインでは、請負契約を締結するまでの必要事項として、労災防止対策実施者と経費負担者をそれぞれ明確にするとし、その手順などをまとめている。
 既に国交省は毎年行っている元・下請間の取引実態調査の中で、安全衛生経費の支払い状況などを調べている。16年度以降は厚労省も実態調査を行い、より詳細な課題の把握や有効な改善方策の検討に生かす考えだ。
 東京五輪までの建設需要急増に対応する労災防止の新たな取り組みでは、首都圏の新規入職者向けに、専門家が600現場以上を巡回して安全衛生に関する教育や技術指導を実施。時限的に受け入れている外国人建設就労者やその雇用主を対象とした研修会も行う。
 16年度にはこのほか、山岳トンネルの工事で切羽からの肌落ちによる事故を防止するためのガイドラインを新たに策定し、公共工事の発注機関やトンネル工事事業者に周知する。建設業の死傷災害で最も件数が多い墜落・転落災害の防止策も強化。身体への衝撃が比較的少なくなるハーネス型安全帯の普及促進や、はしごからの墜落・転落防止を周知・指導するパンフレットの作成にそれぞれ取り組む。

厚労省/建設業労災防止で16年度新規重点施策/初の安全経費実態調査

《日刊建設工業新聞》

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