関東整備局、地質データ情報共有システム構築へ 画像 関東整備局、地質データ情報共有システム構築へ

マネジメント

 関東地方整備局は、関東甲信1都8県の広域の地質データをネットワーク化する新たな情報共有システムを構築する。道路や河川などインフラ整備の調査段階から地盤性状を誰でも効率的に把握できる体制を整え、対策に漏れがないようにする。実用化の目標時期を近く定める。新システム構築と並行し、地域の地形や地質、歴史的な背景などの知識に精通している専門家との連携強化も図り、着工前の設計の精度向上を目指す。
 着工後に当初想定とは異なる地盤性状が発覚し、追加の地盤改良などで事業費が増加するケースは後を絶たない。関東整備局によると、10~15年に行った事業再評価の手続きで事業費の増加が必要となったのは32事業。うち地質条件への対応を増額の理由とした案件は13事業に上り、事業評価監視委員会から改善を求められていた。
 関東整備局が計画する事業の調査段階では通常、▽文献▽古地図▽地形図▽地質図▽航空写真▽付近のボーリング調査のデータ-といった既存資料を基に地盤性状を推測する。資料整理に加え、現地踏査も行い、現在の地表面の状態、湧水の有無、地滑りや地盤崩壊などの痕跡を確認している。新システムには、こうしたデータを収集・蓄積した上で、円滑にアクセスできる仕組みを導入する方針。本省や関係機関とも調整し、ネットワークを広げる。
 モデルケースには、近畿地方整備局が産官学連携で運用中の関西圏地盤情報ネットワーク「KG-NET」を想定している。関東独自のシステムには、民間企業が抱えるボーリング調査データを組み入れ、情報の充実を図る。地方自治体にも協力を仰ぎ、林野や学校、公園など公共施設用地で詳細な地質調査を行い、その結果をシステムに反映させる。
 事業評価監視委員会のメンバーからは、「物理的なデータだけでなく、土地の成り立ちの歴史や地理的な特性なども踏まえ、事業の進め方を深く考えるべき」との意見が出ていたことから、今後は外部の有識者、技術者などのアドバイスを積極的に活用する。寄せられたアドバイスは、ボーリング調査を追加で実施する箇所の選定などに生かす。

関東整備局/地質データ情報共有システム構築へ/事業調査段階の対策万全に

《日刊建設工業新聞》

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