超高層の小規模増改築、既存部分の構造計算不要に…改正建基法 画像 超高層の小規模増改築、既存部分の構造計算不要に…改正建基法

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 国土交通省は、改正建築基準法施行令の詳細な運用ルールを定める告示案をまとめた。高さ60メートル以上の超高層ビルや、2000年に同法からいったん削除された「旧38条大臣認定」を取得して建設されたスタジアムなどの大規模建築物について、増改築を促す規制緩和の詳細な適用ルールを規定。超高層の新たな規定では、増改築の床面積が小規模な場合、従来は増改築の規模に関係なく必要だった既存部分の構造計算を不要にする。
 改正施行令に基づいて見直す告示は、施行令と同じ6月1日に施行する。告示案に対する一般からの意見を3月19日まで受け付ける。
 今回の規制緩和では、超高層ビルや旧38条認定建築物の多くが更新期を迎えている中、既存の構造や設備などが最新法令に適合していなくても増改築を行えるようにする。
 全国に約3000棟ある超高層の増改築規制を緩和する改正告示案では、エキスパンションジョイントなど増改築部分と既存部分が緊結せずに接続できる工法を採用する際、増改築分の床面積が既存部分の20分の1以上~半分以下にとどまる場合、既存部分の構造計算を不要とする。竣工後に開業した最寄りの地下鉄駅との連絡通路やイベント広場などの設置を行いやすくし、運営収益源の多様化と来訪者の利便性向上を図る。
 旧38条認定ストックの増改築規制を緩和する改正告示案では、スタジアムへの適用を念頭に、3階建て以上の建築物に義務付けられる消防隊向けの非常用進入口の設置規制を撤廃する。消防車や救急車などがスムーズに消火・救援活動できる十分な広さと高さを兼ね備えた開口部やグラウンドなどの空間が確保できていることを規制緩和の主な適用条件とする。
 旧38条認定は、法令の枠を超えた革新的な構造や技術などの採用を個別の建築プロジェクトごとに大臣認定で特例的に認める仕組み。東京ドームなど1980~90年代に建設された多くの有名な大規模建築物に活用されている。今回の増改築規制の緩和は、38条認定が昨年6月に一部施行された改正法で15年ぶりに復活したことに対応した。それ以前は、既存の構造や設備などが最新の法令に適用しないケースが多く、老朽ストックの増改築が思うように進まない一因となっていた。

国交省/改正建基法施行令告示案/超高層の小規模増改築、既存部分の構造計算不要に

《日刊建設工業新聞》

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