奥村組と日本海水、鉄バクテリア汚泥を活用した重金属不溶化材を開発 画像 奥村組と日本海水、鉄バクテリア汚泥を活用した重金属不溶化材を開発

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 奥村組は23日、製塩メーカーの日本海水(東京都千代田区、金澤正博社長)と共同で、鉄バクテリア汚泥を活用した重金属不溶化材を開発したと発表した。浄水施設の処理過程で水中に含まれる鉄分を微生物を使って除去する際に発生する鉄バクテリア汚泥を乾燥・破砕して主成分とした。この汚泥には重金属を吸着する効果のある微細な水酸化鉄が多く含まれており、廃棄物として処分せず有効活用することで、一般的な不溶化材と比べコストを約25%削減できるという。
 国内には自然由来のヒ素や鉛などの重金属を含む土壌が広く分布している。近年、鉄道や道路整備の大規模・大深度地下工事が増えており、大量の重金属含有土壌と遭遇するケースが少なくない。
 土壌に含まれる有害な重金属が地下水などに溶出し広範囲に拡散することを抑制する技術の一つが、重金属を吸着する微細な鉄分を主成分とする不溶化材を土壌に混合する方法(不溶化処理)。ただ、この方法では、対象土壌の処理量によっては不溶化材が大量に必要で、鉄分の精製などにコストがかかることが課題となる。
 開発した重金属不溶化材は、廃棄物として処分されてきた鉄バクテリア汚泥を利用する。室内試験の結果、ヒ素溶出量が環境基準値(1リットル当たり0・01ミリグラム)の約5倍となる土壌からのヒ素溶出量を環境基準値以下に低減する性能があることを確認した。
 奥村組が施工中のシールド工事の立坑掘削で発生したヒ素含有土壌の不溶化処理に導入した結果、約1000立方メートルの対象土壌のヒ素溶出量を環境基準値以下に低減できた。対象の土は性状改良のためセメント系固化材を添加していたが、一般的にヒ素溶出量が増加するとされるアルカリ性の環境下でも安定した性能を発揮することも実証した。
 環境負荷を低減し、経済性にも優れた不溶化処理技術として、自然由来の重金属含有土壌の発生が懸念されるトンネルなどの地下工事に積極的に採用を提案していく。

奥村組、日本海水/鉄バクテリア汚泥利用の重金属不溶化材開発/コスト25%減

《日刊建設工業新聞》

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