「特売」シーズンの15年産米、店舗・産地で割れる値付け 画像 「特売」シーズンの15年産米、店舗・産地で割れる値付け

マネジメント

 2月末の決算期を控え、スーパーが販売する2015年産米の価格で対応が分かれていることが、日本農業新聞の調査で分かった。例年だとこの時期は「特売」で下がる傾向が強いが、秋田「あきたこまち」では前回(11月)調査に比べ、店頭価格を「据え置き」「上げた」店舗数はは65%に上った。「14年産で売価を下げても販売数量が増えなかった反省があった」(大手スーパー)ためだ。「下げた」のは35%だが、中には価格を37%も大幅に引き下げたスーパーもあり、楽観視はできない情勢だ。
調査は20、21日、首都圏のスーパー20店舗を対象に実施。流通量の多い秋田「あきたこまち」と新潟「コシヒカリ」(魚沼産を除く)と、その店舗で最も価格の安い銘柄などについて、5キロ当たり価格(税別)を確認した。

 「あきたこまち」で、前回調査に比べて価格が上がったのは7店舗で、下げも7店舗で拮抗(きっこう)。それ以外は、据え置きだが、11月調査で上げた店舗が、そのままの価格を維持したスーパーが4店舗あった。

 価格帯として最も多かったのが1700円台で5店舗。1900円台、1400円台が4店舗で続いた。平均価格は1784円で前回より17円下げた。前回大きく値上げしたスーパーが再び価格を戻した影響が大きく、このスーパーを除くと33円上げる結果となった。

 新潟「コシヒカリ」(魚沼を除く)では、値上がりが最も多く9店舗。据え置きも5店舗あり、平均は2117円で前回より47円上げた。JA全農にいがたが11月下旬に相対取引基準価格を一段上げたことで、小売価格が上昇している。値下がりは6店舗だった。

 ただ、価格情勢は楽観視できない。調査では、複数産地をブレンドした「コシヒカリ」や青森「まっしぐら」、宮城「萌えみのり」など値頃感のある米で、価格の下層をつくるスーパーも目立った。秋田「あきたこまち」、新潟「コシヒカリ」の価格を前回より上げたり、据え置いたりしたスーパーでも最安銘柄を下げる動きもあった。

 産地銘柄で明暗 米の流通に詳しい新潟大学農学部の伊藤亮司助教の話 15年産米の販 売は上げ基調で始まったが、シーズン中盤に入り産地銘柄ごとに、明暗が出てきた。伸び悩む銘柄が今後値下げすれば、価格競争につながる恐れがある。しかし現状の米価では、農家の再生産は難しい。産地は転作などで今後も需給改善を続け、消費をできる限り落とさないように、業界全体でじっくり米価を上げていく姿勢が大切だ。

維持~上げ 3分の2 産地銘柄で明暗 37%下げのスーパーも 楽観は禁物 米の小売価格、店舗調査

《日本農業新聞「e農net」》

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