原子力学会、福島復興と廃炉推進へ連絡会3月設置、関係学界の知見集結 画像 原子力学会、福島復興と廃炉推進へ連絡会3月設置、関係学界の知見集結

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 日本原子力学会(上塚寛会長)は、東日本大震災からの復興と、事故を起こした福島第1原子力発電所の廃炉に向けて、関係学協会が情報共有や意見交換を行う「福島復興・廃炉推進に貢献する学協会連絡会」を立ち上げる。昨年12月21日に35学協会の関係者40人を集め、連絡会発足の趣旨を説明。各学協会が福島で取り組む復興の取り組みなどに関する情報交換を行った。連絡会は3月の発足を予定しており、35学協会の中から参加を決めた学協会の関係者が集まる。
 同学会は昨年9月、「福島第1原発事故から4年半が経過したが、依然として地元の住民は避難を余儀なくされている。事故を起こした炉が廃炉に向けての長期にわたる困難な作業を必要としている。多面的・俯瞰(ふかん)的な視野が重要と認識し、学際的な取り組みを強化したい」として、35学協会に連絡会の立ち上げと参加を呼び掛ける文書を送付した。
 12月21日に開いた連絡会発足に向けた趣旨説明会には機械、電気、地震、土木などの工学系学協会が参加し、相互に情報を交換・共有した。原子力学会からは福島が抱える課題の解決と復興活動を効果的・効率的に行うためにさまざまな知見と経験を組み合わせる必要性が説明された。
 東日本大震災で大きな被害を受けた東北地方の被災3県(岩手、宮城、福島)の中でも福島県は、福島第1原発事故の影響で復興が遅れ気味。同原発では、事故の収束と今後の廃炉に向けた技術的な課題が山積している状況だ。特に廃炉にはさまざまな分野の技術・産業が関わることから、原子力学会は関係する学協会と連携し、国の廃炉に向けた動きを学術面から支援する考えだ。
 連絡会の立ち上げ後はシンポジウムや報告会の開催を通して活動内容を報告する。廃炉の技術的な課題には、大量に発生すると見込まれる放射性廃棄物の最小化やリサイクル、福島の復興では放射性物質拡散による汚染水の処理や海洋管理、農業振興策などが挙がる見通しだ。
 東日本大震災からの復興をめぐっては、1月に日本学術会議(大西隆会長)も土木学会など48の学術団体と連携して復興対応や今後の防災・減災対策を研究する「防災学術連携体」を発足させるなど、学会の垣根を越えた活動体制の構築が進んでいる。

原子力学会/福島復興と廃炉推進へ連絡会/3月設置、関係学界の知見集結

《日刊建設工業新聞》

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