地方の人材確保にUターン転職、その明暗とは? 画像 地方の人材確保にUターン転職、その明暗とは?

インバウンド・地域活性

 地方の中小企業にとっては、地方の限られた人材の争奪戦もさることながら、東京をはじめとした大都市圏からいかにして人材を呼び込めるかが、人材不足の解消につながる。そこでカギを握るのはUターン転職だ。

 転職に関する口コミサイトの転職会議は、地方出身の20~30代の男女1100名以上に対して「Uターン転職に関する実態調査」を1月に実施し、その結果と分析を転職会議Reportとして発表した。

 これによると、「Uターン転職をした」「Uターン転職活動中」「Uターン転職を検討している」「Uターン転職をいつかしたいと考えている」という回答が7割近くにのぼった。しかし、実際に「Uターン転職をした」のは14%に限られ、残りはUターン転職の実現に至っていないのが実状だ。

 そこで、実際にUターン転職を果たした経験者に「転職先決断の決め手」を尋ねると、「キャリアが活かせるから」と「受け入れ先が少なく、他に選択肢がなかったから」がともに32%を占めてトップに挙がり、以下、「スキルアップできる」(19%)、「地域貢献」(12%)と続いた。同率とはいえ、「受け入れ先が少なく、他に選択肢がなかったから」が挙がったことから、なかなかUターン転職が実現しない状況がうかがえる。

 また、Uターン転職経験者のいま現在の満足度から「仕事と生活の両方に不満なグループ」「仕事には不満・総合的には満足なグループ」「仕事・生活両方に満足なグループ」の3つに分類。転職後の年収の変化を3グループで比較すると、「仕事と生活の両方に不満なグループ」よりも「仕事には不満・総合的には満足なグループ」が、さらに「仕事・生活両方に満足なグループ」のほうが、年収がアップした割合が高く、逆に年収がダウンした割合が低くなった。

 年収がアップした割合が最も高い「仕事・生活両方に満足なグループ」でも、その割合は4割程度で、「変わらなかった」が2割強、「下がった」が3割弱を占めている。つまり、年収のアップだけが満足度に直結しているわけではないようだ。

 実際、転職先決断の決め手を3グループで比較した結果、「仕事と生活の両方に不満なグループ」に比べて「仕事には不満・総合的には満足なグループ」と「仕事・生活両方に満足なグループ」は、「キャリアが活かせるから」や「スキルアップできる」のほかに「地元に貢献できる」と「ビジョンに共感できる」という回答が多い。

 つまり、Uターン転職においては仕事だけではなく“地元”も重要なキーワードとなり、明暗を分ける要素なる。逆に、受け入れ側の地方の中小企業も、Uターン転職希望者に対して“地元”を強くPRすることで、人材確保の期待が高まりそうだ。また、地元ぐるみで一丸となってUターン転職の受け入れに取り組むことにも意義がありそうだ。

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《加藤/H14》

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