E&CSのレンズダンパーが耐震補強で初採用 画像 E&CSのレンズダンパーが耐震補強で初採用

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 飛島建設の子会社で建設用資機材販売のE&CS(川崎市高津区、沼口栄助社長)は、レンズ型の鋼材ダンパー「レンズダンパー」の販売を強化する。地震エネルギーを効率良く吸収するシンプルな構造が特徴で、14年に東京都内で研究棟の新築工事に導入されたのに続き、昨年末には既存ビルの改修工事(耐震補強)で採用された。道路沿いの厳しい条件下で施工でき、工期短縮にもつながるメリットをPR。16年度は新築で10棟、改修で10~15棟の受注を目指す。
 レンズダンパーは、柱部分に取り付ける低降伏点鋼材製のパネルダンパーで、エネルギーを吸収し、建物の変形を抑える。中心部を凹型レンズのような形状に加工し、パネル全体に応力を分散することで、本震と余震など繰り返し起こる地震にも対応できる。外壁、内壁どちらにも設置可能で、開口部をふさがないのが特徴だ。
 日本鋳造、鉄建、飛島建設の3社が共同で開発し、12年6月にレンズダンパー設計法、14年3月にエネルギー設計法でそれぞれ認定を取得。関連会社や大学の有識者らとレンズダンパー推進協議会を設立し、制震構法の研究や勉強会などを行ってきた。これまでにE&CS、鉄建が1件ずつ新築工事で採用実績がある。
 改修工事で初採用となったのは、東京都渋谷区にある1979年竣工のオフィスビル「東京プラザビル」(補強設計=宇田川建築設計事務所、補強工事=丸高工業)。
 JR新宿駅南口から徒歩圏内の甲州街道沿いに位置し、周囲には高層ビルが立ち並ぶ。レッカーなど重機を設置するのが難しく、搬入面からコンパクトなダンパーが必要となる。ビルは窓開口枠が外壁と一体で形成されたプレキャスト(PCa版)のため、ブレースによる一般的な補強ができず、レンズダンパーの採用が決まった。
 ビルは、SRC・S造8階建て延べ約920平方メートルの規模で、2、3階と8階に間柱を新設し、計16枚のレンズダンパーを設置した。内装の一部解体、改修工事、現状復帰まで2カ月と工期が短くて済み、うちレンズダンパーの設置にかかったのは2日だけだった。
 オーナーからは「貸室面積の減少が少なく済んだ」と喜ばれ、設計、施工会社からも好評だったという。SRC造の1階を除く他の階にも今後レンズダンパーを設置する予定だ。緊急輸送道路沿いには、間口が1スパンのビルが多く、今回の実績を足掛かりに積極的に採用を提案していく。

E&CS(川崎市高津区)/レンズダンパーが耐震補強で初採用/工期短縮に効果

《日刊建設工業新聞》

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