環境省、汚染土壌処理、自然由来特例区域の搬出時確認を簡素化 画像 環境省、汚染土壌処理、自然由来特例区域の搬出時確認を簡素化

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 環境省は、大規模な都市開発事業を対象に、開発地の汚染土壌の取り扱いルールを緩和した。人為的原因による汚染がなく、人の健康には影響しないレベルの自然由来汚染だけが確認されている土地については、開発で土壌を区域外に搬出する際に行う汚染調査の対象物質を、自然由来汚染が認められた物質に限定する。開発事業者にとっては調査対象物質を大幅に減らすことができ、調査に要する費用や時間が軽減。工事の迅速化にもつながる。
 同省は内閣府と共同で、今回の規制緩和策を規定した土壌汚染対策法の改正施行規則を整備し、このほど施行した。当面は東京都や関西3府県(大阪、京都、兵庫)の全域などが指定されている国家戦略特区で先行して試行する。
 土壌汚染対策法では、都市開発で一定規模(面積3000平方メートル)以上の土地の形質変更を行う場合には、土地所有者は着工前に過去の土地利用履歴を調べる「地歴調査」を行い、有害物質の埋設や貯蔵など人為的原因による土壌汚染リスクがないかを確認する。
 人為的原因がないにもかかわらず土壌汚染が確認された土地は、自然由来汚染と想定して通常より簡易な汚染状況調査(特例調査)を実施。汚染物質の濃度などが人の健康に影響しない程度なら、都道府県・政令市が「自然由来特例区域」に指定する。
 特例区域では、掘削などには特に規制はないが、土壌を区域外に搬出する際には有害物質の含有量や溶出量を確認する調査(認定調査)が必要。基準を下回れば、専門施設での処理が不要な「健全土」として搬出できる。
 認定調査では本来、法律で定める25種類の「特定有害物質」すべてについて基準への適合を確認しなければならないが、今回のルール緩和で、自然由来汚染が認められた物質だけを調査すれば済むようになる。
 調査対象物質が大幅に減ることで、調査にかかる費用や時間を軽減できることから、都市開発事業の迅速化につながるとして日本経団連などが政府に規制を緩和するよう要望していた。
 環境省は、今回緩和したルールを将来は全国に拡大する方向だ。

環境省/汚染土壌処理、特区でルール緩和/自然由来特例区域の搬出時確認を簡素化

《日刊建設工業新聞》

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