若者をどう確保する? 人手不足加速の建設雇用改善計画 画像 若者をどう確保する? 人手不足加速の建設雇用改善計画

マネジメント

 厚生労働省は10日、建設労働者雇用改善法に基づいて作る第9次建設雇用改善計画(16~20年度)の案をまとめた。2020年東京五輪関連などの建設需要が旺盛な今後5年で技能労働者のさらなる不足や高齢化が懸念される中、最優先課題には若者を建設業に呼び込む魅力ある職場づくりを掲げた。具体的には労働時間を短縮し完全週休2日を確保できるよう現場の生産性を向上。1人の労働者が受け持つ仕事を増やす「多能工化」やICT(情報通信技術)の活用も進める。
 第9次計画案は、同日開かれた労働政策審議会(労政審、厚労相の諮問機関)職業安定分科会雇用対策基本問題部会の建設労働専門委員会に提示、了承された。厚労省は3月中に計画を正式決定する。
 計画案では、最優先課題に「若年建設労働者等が活き活き(いきいき)と働く『魅力ある職場づくり』の推進」を設定。これを具体化する重点施策分野として、▽若年者等の建設業への入職・定着促進による技能労働者の確保・育成▽魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備▽職業能力開発の促進、技能継承-の3点を掲げた。
 三つの重点施策分野に共通する目的は、建設業で働く若者が年代に応じた将来の人生設計を描いていけるような職場環境の整備。労働時間の短縮による完全週休2日の定着や賃金の上昇などにつながる施策を重点的に展開する。
 具体的には、重点施策分野の「職業能力開発の促進、技能継承」に沿って、建設現場の生産性を向上させる技能労働者の多能工化を推進する職業訓練に力を入れる。
 設計や事務、現場の工程や品質の管理など多様な場面でICTの活用も進める。計画案には明示していないが、「国土交通省が推進する(建設現場でICTを全面活用して生産性の向上を図る)『i-Construction』を想定している」(職業安定局雇用開発部建設・港湾対策室)という。
 このほか、公共事業では雇用条件の改善を図る労務関係諸経費の確保や適切な工期と予定価格の設定、施工時期の平準化などを推進する。
 厚労省によると、11年以降毎年増加してきた建設技能労働者数は、15年に前年比10万人減の331万人と5年ぶりに減少に転じている。
 《重点分野別の主要施策》
 【若年者等の建設業への入職・定着促進による技能労働者の確保・育成】
 △建設会社と若年求職者のマッチング支援
 △女性の入職・活躍を支援する現場での男女別トイレ整備支援
 【魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備】
 △完全週休2日制普及に向けた4週8休制の段階的導入促進
 △労働保険・社会保険の一層の適用促進
 △労働災害防止対策の推進
 【職業能力開発の促進、技能継承】
 △多能工化を推進する職業訓練
 △公共職業能力開発施設などを活用した建設労働者の訓練
 △技能労働者が不足する職種への教育訓練の促進。

厚労省/第9次雇用改善計画案/若年者入職を最優先、生産性向上・ICT活用も推進

《日刊建設工業新聞》

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