アジア国際交流支援機構、外国人技術者の就労支援を展開 画像 アジア国際交流支援機構、外国人技術者の就労支援を展開

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 担い手不足への危機感が高まる建設業界。地方の建設会社で、外国人技術者の採用に乗りだすところが増えてきた。全国規模のゼネコンが新卒採用を拡大していることもあり、特に地場の建設会社では若手技術者の確保が難しくなっているからだ。優秀な外国人技術者を社員として雇用し、長く働き続けてもらう-。アジア国際交流支援機構(AGC)は、外国人エンジニアの就労支援を通してそんな解決策を提案している。
 国土交通省が3年ごとに実施している建設業構造実態調査で、人材不足が経営上の課題だと考える全国の建設業者は14年度に65・5%となり、08年度の28%、11年度の39%から大幅に増加したことが明らかになった。長く中堅・中小ゼネコンのコンサルティングを手掛けてきた登尾政行AGC理事統括本部部長は「地方の建設会社の多くが自社で現場管理や設計、積算などを担う技術者の確保に頭を悩ませている」と指摘する。
 AGCが外国人エンジニアの就労支援を始めたのも、顧客企業から「新卒の採用ができない」という相談を受けたことがきっかけだ。中堅・中小建設企業は、海外で事業を展開する大手と違い、自前で外国の人材を採用するネットワークを持たない。そこでAGCは14年から、日本での就労を希望するベトナムの建築・土木系学科の卒業生に対し、日本企業への就職支援サービスを提供している。ベトナム・ホーチミンに設置したAGCアカデミーで日本語を指導するほか、来日後に日本の建設業の仕組みを学ぶ研修などのメニューを用意している。
 これまでに東北から九州まで全国の建設会社や設計事務所で就労を開始したベトナム人技術者は22人。内定を得た人材を含めると46人の実績がある。登尾部長は就職が決まったベトナム人技術者について「卒業時点で図面が読める、施工図が描ける、CAD操作に慣れているといった即戦力になる能力を備えている」と高く評価。日本語についても、「半年もたてば問題なく仕事をこなせるレベルになる」という。
 技能実習制度とは違い、高度人材として在留資格を得るエンジニアは長期就労が基本。登尾部長は「彼らは高い技術力を持つ日本企業で一人前のエンジニアになりたいという夢を持っている。多くが日本に腰を据えて働く意志がある」と話す。外国人の採用を決めた企業は、国籍にかかわらず優秀な若手人材に長く活躍してほしいとの考えがあり、双方の希望が合致したといえる。
 外国人エンジニアの採用には、海外展開に向けた布石という目的もある。国内の建設投資の減速に対する危機感が地方では特に強まっていることに加え、国交省が中堅・中小建設企業の海外展開を支援する動きも本格化。登尾部長は「地場ゼネコンの中には国内で事業の多角化を進めるのと同時に、外国人材の採用を手始めに海外市場に目を向ける企業もある」と話す。例えばベトナム人の社員がいれば、ベトナムへ進出する際の窓口となることが期待できるからだ。
 既に海外進出を果たした中堅建設会社では「グローバル人材」への需要も高まっている。登尾部長によると、国内でグローバル人材の確保が難しいことから、将来は海外の現場で活躍してもらうことを前提として外国人エンジニアを雇用し、働きながら日本式施工を学んでもらう方法も注目されているようだ。

アジア国際交流支援機構/外国人技術者の就労支援展開/地方建設会社の若手採用手段に

《日刊建設工業新聞》

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