元会社員の異色の泡盛マイスター、広範な知識で蔵元と消費者繋ぐ 画像 元会社員の異色の泡盛マイスター、広範な知識で蔵元と消費者繋ぐ

インバウンド・地域活性

 那覇市中心地、国際通りにほど近いバー・ゴールドダスト(那覇市、098・867・5118)で店長としてシェーカーを振る「泡盛マイスター」の上原彰太さん(33)。琉球泡盛の造り手と消費者とを取り持つべく、日夜奔走する。

 泡盛マイスターは「酒を造る立場ではなく、琉球泡盛の知識を有する最高位を表す称号」(泡盛マイスター協会資料)だ。2003年に認定を始め、07年に沖縄県知事による認証制度になった。

 累計の資格取得者は495人。泡盛を提供、販売するプロ以外に趣味が高じて取得する人もいる。製法や歴史、酒造所のほか、他の酒や沖縄の文化など広範な知識が必要。アルコール度数を当てることも求められる。

 上原さんは14年、マイスターが対象の技能競技大会で最優秀の内閣総理大臣賞に輝いた。だが酒の世界に入ったのは27歳と早くない。21歳で地元沖縄の8軒の門をたたくが開かれなかった。そして独立を視野に「まず資金をためよう」と愛知県の大手自動車部品メーカーに就職。5年間勤め6年前に帰郷した。

 「バーテンダーになると決めていた」と熱意は冷めず、紹介で現在の店に入る。泡盛への関心は強くなかった。だが泡盛カクテル発祥の店の系列だったことで泡盛の道に自然と足を踏み入れた。

 現在は県内でマイスター養成講座の教壇に立つ。台湾の3大学では非常勤講師を務める。「台湾の大学生は熱心。教えることで自分も勉強になる」。

 沖縄ではユネスコの無形文化遺産に琉球泡盛を登録する動きがある。「泡盛は焼酎だろうと言われるが、日本最古の蒸留酒。泡盛があったから焼酎もある」と故郷の酒に誇りを持つ。「少しでも登録活動に携わり成功させたい」と酒だけでなく力も注いでいる。
(文=那覇・三苫能徳)

異色の泡盛マイスター。元自動車部品メーカー、今では台湾の大学講師

《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

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