iOSのビーコン機能が建設現場にも…作業車や人の位置を管理 画像 iOSのビーコン機能が建設現場にも…作業車や人の位置を管理

IT業務効率

 竹中工務店は、建築現場の屋内作業で、稼働中の高所作業車やフォークリフトなどと人の位置を無線通信で容易に把握できる管理システムを開発した。米アップルの近距離無線通信技術「iBeacon」を使った発信機を作業車に設置。対応した携帯端末を持った職員が約10メートル以内に近づくと、自動で位置情報が送られ、端末内の現場平面図に表示・蓄積される。常に最新情報を把握可能で、管理業務の負担を軽減できる。職員同士の位置情報も共有できるようになる。
 電気設備の設置やケーブル敷設など建築の仕上げ工程では、屋内で多くの高所作業車を使用する。大規模な作業所では同時に数百台の作業車が稼働することになる。通常は作業車ごとに使用者を割り当て各自が管理するが、この方法では職員が作業車の位置を確認するため、広大な作業所内を探し回る必要がある。
 既存の位置認識技術のうち、衛星利用測位システム(GPS)は屋外使用に限られる。高価な発信機や専用の受信機も必要になる。同社は、現場の職員に多機能端末を携帯させており、端末を受信機として使用することでiBeaconが導入しやすい。
 システムでは、携帯端末に入れた現場の図面上に、建機や職員の位置が丸や三角の記号と名前で表示される。3時間以上動きが無い場合は、記号が赤く表示される。作業車・職員の名前から位置を検索することが可能。端末上でシステムが起動していなくても自動で位置情報を収集できる。
 毎朝の作業開始前に行う必要があった作業車の探索の手間を解消。作業車と人の位置から正確な配置管理を行うことで、効率的で適正な施工につながる。
 堺市で施工した大型商業施設で試験運用を実施。作業車に加え、無線発信機を10~20メートル間隔で天井付近に設置する仮設照明に取り付けた。これを無線標識として使用することで、屋内でも5~10メートルの精度で位置を把握できることを確認した。
 職員29人全員の端末にシステムを導入した結果、従来は30分かかっていた作業車の探索時間がほぼゼロとなり、半年で約72時間の施工管理の効率化につながったという。
 今後、大阪市内の大型倉庫新築工事に導入を予定。位置情報の把握に加え、作業車の稼働率の把握にも取り組む。同社では「データを蓄積することで、仮設計画の立案や施工管理などに役立てたい」(開発担当者)としている。

竹中工務店/屋内作業用位置認識システム開発/近距離無線通信で建機や人の位置把握

《日刊建設工業新聞》

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