野菜や花100種以上栽培、岡山市の高校生兼業農家 画像 野菜や花100種以上栽培、岡山市の高校生兼業農家

インバウンド・地域活性

 岡山市北区の今井優成さん(17)は、県立高松農業高校(岡山市)に通いながら野菜や花を直売所に出荷する“兼業農家”だ。中学1年生から農業を始め、今は年間100種以上を育て、月15万円を売り上げる時もある。遊ぶ暇なく農作業に明け暮れる姿に「働き過ぎだから休めと言うと、怒るくらい農業が好き」と家族も感心するほど。「野菜に囲まれている生活が楽しい」と今井さんは農業に没頭する日々を送る。
 母の実家は、同市牧石地区で特産「牧石青ネギ」を栽培する農家。幼いころから祖父母が農業をする姿を見て育ち、「いつの間にか農業が好きになっていた」(今井さん)。小学生のときから手伝いを始め、中学生になると収穫した1日当たり6000本のネギを7等級に選別できるようになった。

年100種以上栽培 野菜に囲まれ「楽しい」
 転機は、新聞に入っていたちらしだった。市内に新設された直売所の出荷者を募集していた。「自分の野菜を出荷したい」と思い立ち、祖父の津田勲さん(69)に直談判。10アールの畑を借りた。津田さんは「初めこそ肥料のやり方などを教えたが、今は全部一人でこなす。逆に新しい野菜を教えてもらうようになった」と喜ぶ。

 作付面積も20アールほどに増え、通学前の朝5時から1時間と、夏は帰宅してから深夜まで、土・日曜日もほとんどが作業という農業漬けの日々だ。

 昨年8月にはジュニア野菜ソムリエの資格を取得。受講費約15万円は直売所の売上金をためて払った。ソムリエ仲間の紹介で、昨年11月からはJR岡山駅前のイオンモール岡山内の直売所「おばあちゃんの台所」にも野菜を出荷する。

 同店の福井由美店長は「お客さんは高校生が頑張っているから買うというのではなく、品質の良さで買っていく。大人顔負け」と驚く。ニンジンにほれ込み、出荷されるまで店で30分待ったという女性もいるという。多い月は1000袋、計15万円を売り上げる。

 今は農高2年生として、農産物の流通などについて学ぶ。将来は大学に進学して野菜の育種を学び、農業高校の教諭を目指す。農家レストランを併設した農業体験型テーマパークを開くという夢もある。

 「自分の作った野菜をおいしいと言ってもらえるのが一番うれしい」。今井さんは笑顔を見せる。(柳沼志帆)

直売の達人 “兼業農家”は高校生 岡山県立高松農高2年生 今井優成さん

《日本農業新聞「e農net」》

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