非遺伝子組み換えコーン確保めざし、JAが米国農家囲い込み 画像 非遺伝子組み換えコーン確保めざし、JAが米国農家囲い込み

海外進出

 JA全農グループは、飼料向けの非遺伝子組み換え(非GM)トウモロコシを安定的に確保するため、米国で穀物農家の経営支援を強化する。中西部の穀倉地帯を中心にスタッフ50人を配置。2016年産からの集荷に備え、農家に出向いて経営指導・助言する。非GM原料の飼料は日本の生協を中心に需要が高く、現地で集荷競争が進む。優良農家を囲い込み、穀物メジャーなどとの競争で有利に立つ狙いがある。 
 米国ルイジアナ州にある全農の海外関連会社で、穀物を集荷するCGB社が主体となって進める、穀物対象の新しいプログラムの一環。「5年以上の穀物取引経験を持つ」「地元出身」といった条件を備えた約40人を「マーケティングスペシャリスト」、より高度な専門知識を持つ約10人を「エグゼクティブマーケティングスペシャリスト」に起用する。

 こうした人材を「コーンベルト」と呼ばれる中西部を中心に半径80~160キロごとに配置。1人当たり穀物農家85~100人、うちエクゼクティブスペシャリストは出荷量が多いなどの重要農家約30人を担当する。

 経営診断を通じて優良農家を再選定し、非GMトウモロコシの作付けを勧める。対象農家に作物の導入や作物保険などで助言し、穀物経営の生産基盤を支える。

 CGB社のチャーリー・レアード穀物担当マネジャーは「取引農家の経営が潤うことで、非GMトウモロコシの安定調達につながる。出向く態勢を強め、農家からの信頼を高めていく」と説明する。全農グループの米国産非GMトウモロコシの年間取扱量は50万トン。うち飼料向けは15万トン。日本に輸入される飼料向け非GMトウモロコシの6割を全農グループが扱っている。

 米国では近年、消費者の健康志向の高まりから、非GMトウモロコシの需要が高まり、穀物集荷業者間の競争が激化している。全農グループは引き続き、現地の種子会社との業務提携による非GM種子の安定確保などの戦略をとる。

 全農グループが調達した2万6000トンの非GMトウモロコシで育てた畜産物を扱う生活クラブ連合会(東京都新宿区)は「非GMの飼料で育った畜産物を求める消費者の声は強い」と期待する。

 JA全農とCGB社は生協など提携先に対し、夏までにプログラムの説明をしていく予定だ。(宗和知克)

非GMコーン調達 米国農家“囲い込み” 指導 手厚く 飼料需要増で全農グループ

《日本農業新聞「e農net」》

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