東鉄協定例会、請負単価下落に危機感、社保加入促進にも影響 画像 東鉄協定例会、請負単価下落に危機感、社保加入促進にも影響

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 東京都鉄筋業協同組合(東鉄協、館岡正一理事長)が1月28日に東京都内で開いた定例会(社会保険加入促進会議)=写真=で、会員企業から鉄筋工事量の減少に伴う請負単価の下落を懸念する意見が相次いだ。ある会員企業は「元請から値引きを求められた上で、社会保険も込みだと言われた」とし、別の会員企業は「請負額がじわじわと下がり始め、協力会社の社会保険加入が難しくなっている」とした。組合の幹部は「今年末から来年は工事量が増える。それまで価格を下げずに踏ん張るしかない」と訴えた。
 定例会では、会員企業から加工場や現場(現在、今年3月、5月)の稼働率見込みや、最近の契約単価(RC造)などが報告された。
 鉄筋業界では昨年後半から工事量が減少し、請負単価が徐々に低下する傾向にある。社会保険料を内訳明示した標準見積書を元請に提出しても、準大手以下のゼネコンでは受理されないケースがいまだに続いているという。
 ある会員企業は、工事量が減少し単価が下がり始めていることを報告。その上で「大手ゼネコンから『来年は一気に工事量が増えるが、今年は少ない。手持ちだけで新規案件はほとんどない』と言われた」と発言。昨年に続き今年上期は工事量が少なく、競争激化によるダンピング受注の横行に懸念を示した。
 別の会員企業は「中堅以下のゼネコンは、標準見積書を提出しても他社の様子見ばかりでほとんど認めてくれない。これでは2次以下の下請の社会保険加入は進まない」と窮状を訴えた。
 社会保険加入については、「あるゼネコンが4月1日以降は100%加入の会社でないと現場に入れない方向で検討している。2次以下の加入をどうすればよいのか困っている」という会員企業からの報告もあった。
 会員企業同士が個別に職人をやり繰りした際に使う応援単価に対する意見も交わされ、「今の応援単価では社会保険料は支払えない。見直しが必要なのではないか」「応援単価の見直しは組合ではなく、個別に検討を始めている」などのやり取りがあった。応援単価は現状1万8000円~2万円程度(1人当たりの単価)。今後これを引き上げ、社会保険加入費用を上乗せする方向で検討する見通しだ。
 定例会に提出された会員企業を対象にした標準見積書活用状況アンケートの結果(建築)によると、昨年11~12月中に元請企業(ゼネコン)に提出した見積書のうち、標準見積書を使った件数の割合は47%、元請企業に標準見積書が受理された件数は68%で、標準見積書の提出件数、受理件数ともここ数カ月伸び悩んでいる。1トン当たりの単価(消費税、社会保険料込み)の平均は6万5997円となっている。

東鉄協/都内で定例会開く/請負単価下落に危機感、社保加入促進にも影響

《日刊建設工業新聞》

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