団地の建替促進強化…公的賃貸は補助拡大、民間分譲は要件緩和 画像 団地の建替促進強化…公的賃貸は補助拡大、民間分譲は要件緩和

インバウンド・地域活性

 国土交通省は16年度から、高度成長期に集中して建てられた住宅団地の建て替え促進策を強化する。地方自治体が管理している公的賃貸住宅向けには、現行の建設費補助事業の新規採択で整備戸数や地域に関する要件を緩和。併せてPPP・PFI導入調査の実施を義務付ける。民間の分譲住宅団地向けには、新たに法定市街地再開発事業のスキームを活用できるようにし、建て替えに必要となる住民合意要件を大幅に引き下げる。
 2013年末時点で全国の住宅団地の総数は約5000(約200万戸)。うち1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた団地が3割に当たる約1600団地(約50万戸)に上る。築25年以上を経過した団地も2800団地(約91万戸)と半数を超す。
 住宅団地総数の内訳を所有者別に見ると、7割を民間の分譲、残り3割を自治体や都市再生機構などが所有・管理する公的賃貸が占める。いずれも高度成長期に集中して建てられた老朽ストックが増大している。国交省は、財政支援の拡充や規制緩和などを通じ建て替え促進策を強化する。
 自治体管理の公的賃貸向けには、現行の建設費補助事業「地域居住機能再生推進事業」の運用を見直す。現在は医療・福祉など2種類以上の他機能施設を併設することを条件に300戸以上、1種類の他機能施設を併設することを条件に1000戸以上の整備計画に建設費の半額程度を補助している。
 16年度には特例として、3大都市圏(東京、大阪、名古屋)以外の計画について整備戸数に関する要件を緩め、1種類の他機能施設併設の計画で100戸以上の場合にも建設費を補助する。特に公共事業予算が不足している自治体のストックの建て替えを促し、サービスの向上も図る狙いがある。
 さらに、補助事業の運用見直しでは、自治体の賃貸ストックの建て替えが着実に進むよう、新規採択要件で新たに全国一律にPPP・PFI導入調査の実施を義務付ける。予算の節約と民間のビジネスチャンス拡大を両立させるのが狙いだ。補助金の経費として16年度予算案に前年度比の23%増となる240億円(国費)を計上している。
 民間分譲向けには、建て替えが進まない最大の要因となっていた住民の合意形成要件を緩和。従来の区分所有法に基づく建て替えでは5分の4以上の同意が必要になるが、新たに都市再開発法の市街地再開発事業で建て替える特例も認め、その場合には3分の2以上の同意に実施できるようにする。
 再開発事業で建て替えを行う場合は、既存ストックを全面撤去することが原則となっている現行ルールも緩め、一部住棟の残置を認める特例を導入する。今国会に都市再開発法改正案を提出し、成立すれば夏ごろの施行を目指す。

国交省/団地の建替促進策強化/公的賃貸は補助拡大、民間分譲は合意要件緩和

《日刊建設工業新聞》

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