【働く】環境装備エヌ・エス・イー・中岡勉社長…施工プロセス・品質で差別化 画像 【働く】環境装備エヌ・エス・イー・中岡勉社長…施工プロセス・品質で差別化

マネジメント

 建築空調・衛生設備の設計・施工に特化し、身の丈にあった堅実な経営で成長を続けている環境装備エヌ・エス・イー(東京都調布市、中岡勉社長)。2014年からは明確なビジョンと具体的な数値目標を定めた5年間の中期経営計画に着手し、持続力の高い企業体質の確立に取り組んでいる。中岡社長に、同社の特色や強み、目指す企業像などを聞いた。
 中岡社長は92年6月、10年近く勤めた医療施設系の設備工事会社を退職し、在職中取引のあった協力会社の後押しもあって翌月から個人で設備工事業を創業。93年4月、同社を設立した。当初は前職での経験を生かし、医療系施設の設備工事を中心に事業を行っていたが、都市部で住宅投資が伸びてきたのを受け、02年から住宅設備の施工に本格参入。メーカーと共同で集合住宅ユニットシステムを開発したり、経済的な設備計画を提案したりするなど工夫を重ね、受注を伸ばしていった。その企画力と高品質な施工が元請やデベロッパーから評価され、現在では住宅設備工事が完工高の9割以上を占めているという。
 中岡社長は「ISO9001の取得に当たり市販品の転用ではなく、当社が日常的に使っている言葉や書式と自分で作成した文書で品質マニュアルを構築した。そのマニュアルを会社の法律として、品質管理の徹底を図っている。会社規模、技術開発費などは大手には及ばないが、きめ細かい施工プロセスと質の高さでは絶対に負けない」と自負する。
 一方、中岡社長が課題に挙げているのは人材育成。社員24人のうち過半が20~30代で、技術、工事の部門長も40代半ばと、平均年齢が若い。
 「若手の成長度は70%程度。まだ先輩、上司に頼っている面が見受けられる。一人一人が君じゃなきゃだめだと、お客さまから頼りにされる技術者になってほしい。そう言われることが、仕事の張り合いとなり、人生の生きがいともなる。私自身、あてにされることに技術者としての醍醐味(だいごみ)を感じてきた。若い分、今後の伸び代に大いに期待している」
 社員の自立性を高めるため、最近は直接指示することを控えているそうだ。「すべて社長自らやっていては、組織も、人も成長が止まってしまう。日々努力して徳を積み、お客さまが心から喜んで頂ける成果品を提供できる企業を社員一丸となって目指している」。
 会社の持続的成長に向け、新卒採用も強化しているが、建設業界は他産業と比べ若手の入職者が少ないことを危惧(きぐ)する。
 「一番の理由は、残業や休日出勤の多さにある。当社ではこうした建設業のマイナスイメージを払しょくしようと、できる限り就業時間内に業務を終わらせることを心掛けている。残業しなくても仕事を完遂できれば、賞与で評価する。また入社後のステップアップをサポートする。管工事施工管理技士をはじめとする資格の取得に向けた勉強会や、協力会社を交えた安全衛生教育、技術交流などを定期的に実施している。職場環境の魅力を高め、雇用の充実を図っていきたい」
 現在の経営計画は18年で一区切りを付けるが、引き続き、設立30年を迎える23年を最終年とした経営計画を始動させる。7年後のその年、中岡社長は会長職に就き、社員の中から後継者を選ぶ意向を示している。

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《日刊建設工業新聞》

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