「インスタグラム」のPR効果に注目、JA全農などキャンペーン展開

マネジメント

 食品を売り込む新しい手法として、写真や動画中心のインターネット投稿サービス「インスタグラム」を取り入れる動きが出てきた。商品をおいしそうに飲む子どもや、自分流の食べ方を写した写真などを通じ、視覚的に商品のイメージを伝えられるのが利点だ。世界で4億人が利用する発信力に目を付け、消費者に写真を投稿してもらうキャンペーンなどを仕掛ける。キャンペーンを展開したJA全農や乳業メーカーなどは、そのPR効果に注目する。
消費者が魅力拡散 「商品入り写真を投稿してくれる人にお米のミルクをプレゼント」――。JA全農は昨年10、11月、インスタグラムを活用し、全農ブランドの新商品「国産米使用 お米のミルク」の写真投稿キャンペーンを展開した。

 写真投稿を条件に抽選で100人限定で1人10本を贈るキャンペーンで、子どもが笑顔で飲んでいる写真や、みそ汁などと一緒に食卓に並べられた写真などが次々と投稿されたという。

 全農生活リテール部は「なじみの薄い飲料のため、日常生活でどのように飲んでいるかを知ってもらいたかった」と説明する。キャンペーンを通じた情報拡大の効果は「数十万人」と試算する。

 雪印メグミルクもインスタグラムの発信力に着目。昨年7月、主力商品「さけるチーズ」の刷新に合わせ、ユニークな食べ方の画像を自社サイトで募集した。スマートフォン(多機能携帯電話)で習慣的に撮影する層を刺激して「ネットで画像を公開する動きを後押しする」(乳食品事業部)という作戦だ。

 細く裂いたチーズを蛇や稲わらに見立てた作品など、2カ月間で200点近く集まった。上位受賞者に商品を贈ったところ、狙い通り「作品がネットで公開された」と成果を明かす。テレビ広告などに比べ費用が掛からないため、同社は今春、他のチーズ商品でも画像の拡散につながる仕掛けを検討している。

 生産者段階でも農産加工品を調理して写真を投稿し、販売増を狙う動きがある。

 農業生産法人マイセン(福井県鯖江市)は、国産玄米と大豆を肉のように加工した「まるっきりお肉」など販売する商品を使った料理の写真を昨年12月から週2回前後、インスタグラムに投稿する。写真がメーンのため海外にもPRできるとして、英語で検索にヒットするよう設定している。(川口知也、細田勇治)

<ことば>  インスタグラム

スマートフォンなどで撮影した写真や動画をネット上で公開する無料のサービス。画像中心で文字が少ないのが特徴。月間利用者数は、世界で4億人、日本で810万人(2015年6月時点)に上る。

画像投稿サービス インスタグラム 商品の“宣伝役”期待 全農など 企画で写真募る

《日本農業新聞「e農net」》

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