【新電力EXPO】コストはリチウムの半額、1家1工場ごとに蓄電池のある未来 画像 【新電力EXPO】コストはリチウムの半額、1家1工場ごとに蓄電池のある未来

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 省エネ対策事業や蓄電池事業を手掛けるイー・アースは27日、東京ビッグサイトで開催中の「新電力EXPO2016」で、米Firefly社のカーボンフォーム蓄電池に関する展示を行った。

 これは元々、小型重機を手掛ける米キャタピラー社が開発したもの。アラスカなどでは冬場重機を現場に放置し、春先に利用するようなケースもあるが、このような過酷な現場でも利用できるよう自然放電を極小に抑えている。さらに、マイナス40度の環境下での充放電を可能とした。

 その原理としては鉛蓄電池がベースとなっており、電極面に微小なナノカーボンをコーティングすることで接触面を2000倍まで拡大。それを、電解液を含浸させた布で挟み込むことで、自然放電を抑えている。横倒れになっても液漏れなどを起こさず、利用し続けられるのも大きな特徴だ。

 同社代表取締役の玉木康博氏によると、カーボンフォーム蓄電池の最大の魅力はコスト面にあるという。リチウムバッテリーの半額程度で、今後量産化が進めば、さらなるコストダウンも期待できるという。一方、鉛蓄電池に比べるとコストは1.5倍高となるが、寿命は放電深度80%で3倍以上。およそ1000回とリチウム蓄電池並になっている。

 Firefly社では15年6月からカーボンフォーム蓄電池の量産化を開始し、現在では主にドイツの太陽光発電施設に利用されているという。昼間発電した電力を蓄電し、夜間に流すことでの安定供給が目的となるが、これと同じような使い方を日本国内でも想定しているようだ。気象条件からリチウムバッテリーへの充放電が難しい寒冷地などから、すでに太陽光発電所で利用できないかという声が入っているという。

 このような特定規模電気事業者に向けては、発電施設だけでなく供給先のオフィスやマンションなどにも設置することで、供給電力のピークカットに役立たせることも提案しているという。一般家庭では既にハウスメーカーが蓄電池の設置を提案しているが、今後は同じような形で、非常電源としてレンタルを提案するような事業も考えられるという。

 ただ、現状では主に工場からの引き合いが中心となっているとのこと。安価な夜間電力を蓄電し、操業時における電力のピークカットを行うことで、基本電力を抑えようというニーズが思いのほか増えているという。

 近年では需要に応じて電力を融通しあうスマートグリッド構想の話を聞くが、これにカーボンフォーム蓄電池を組み合わせることで、新たなビジネスが生み出されるかもしれない。

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《丸田鉄平/H14》

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