国交省が「事業促進PPP方式」の導入効果を整理 画像 国交省が「事業促進PPP方式」の導入効果を整理

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 国土交通省は、官民の技術者の知識や経験を融合させて事業を効率的に進める「事業促進PPP方式」の導入効果を整理した。東日本大震災の復興道路で始まった同方式は、大規模事業を中心に全国の直轄道路事業など約30件で導入実績がある。発注者側の業務量が急激に増加する期間の体制を補完するなどの効果が期待される一方、受注者側のインセンティブが働きづらいといった指摘もある。国交省ではこれまでの事例で浮き彫りとなった課題も考慮し、自治体に活用を促すガイドラインの作成を検討する。
 事業促進PPPは、調査・設計段階から発注関係事務の一部を民間に委託する方式。事業監理、調査設計、用地、施工といった専門知識を持つ民間技術者チームが、通常は発注者が単独で行う施工前の各種協議調整などの業務を発注者と一体で推進する。
 国交省は、直轄事業の導入案件の中から、▽東北復興道路▽九州横断道延岡線嘉島~山都▽伊豆縦貫道河津下田道路(II期)-の3事例で得られた効果や課題を整理し、22日の「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」に提示した。
 確認された効果として、測量設計、用地取得、施工を同時に行わなければならないような場合、発注者の業務量が急激に増加する期間の発注者側の体制を補完。官民の技術力を結集することで事業推進の円滑化にもつながる。受発注者双方のエンジニアが業務の中で技術力の交流促進を図る「OJT効果」も見込める。
 一方、受注者のインセンティブが働きづらいといった点が課題として指摘されている。事業促進PPPを受託すると、関連した業務や工事の入札に参加できないことから、受託をためらうケースが出てくるという。東北地方整備局では、WTO政府調達協定が適用される2段階選抜方式での発注が採用される別の大規模工事で、事業促進PPPの業務実績を加味した評価を行うことなどで対応している。
 受注者側の技術者が業務に常駐することによる負担の増大も課題とされ、東北整備局では、進ちょく状況に応じた非常駐・非専任を認めている。
 国交省は、大規模で技術的難易度の高いプロジェクトや早期の着工・完成が求められるプロジェクトなどで事業促進PPPの導入効果が見込めるとして今後、受注者側のインセンティブの仕組みなども考慮した自治体向けガイドライン作成を検討。今後の展開を見越した名称も考える。

国交省/「事業促進PPP」の導入効果整理/自治体向けに指針作成へ

《日刊建設工業新聞》

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