業務用狙う炊飯しやすいお米「東北215号」、宮城県古川農業試験場

インバウンド・地域活性

 宮城県古川農業試験場は、炊飯しやすさを重視した米の系統を選抜した。「東北215号」として2016年度中の品種登録申請を目指す。業務用米の需要を狙い、外食や弁当などの食品メーカーの要望を考慮し、炊飯した時にどの程度かさが増すかを示す「炊き増し適性」や炊飯時間の短さの指標となる「吸水適性」などを評価基準に初めて盛り込み選抜した。
 同試験場は、大手米卸や実需者との意見交換を重ね、評価基準の具体的な項目を設定した。特に多かった「炊きにくい品種がある」「どれだけ炊き増しするのかが分かると助かる」などの意見を考慮して決めた。

 「炊き増し適性」は米を炊いた時、炊飯前と比べて容積がどれだけ増えるかを測る。炊くとご飯の量が多くなる品種を使う方が、そうでない品種を使うよりもコスト削減を狙えるため、炊飯業者へのアピール材料にする。

 「吸水適性」は一定時間内の米の吸水量を把握する。吸水量が多いほど炊飯に時間が掛からないため、炊飯施設の効率を高めることにつながる。

 一連の評価基準に基づき、「コシヒカリ」系統から育成した10系統を評価した。米卸や販売・出荷業者に立ち会ってもらって実際に炊飯し、量の増え方や所要時間を精査した。東北地方で栽培が多い「ひとめぼれ」と比べ、最も優れていると評価を受けた系統を選抜した。「東北215号」として品種登録する予定だ。

 同試験場は「外食・中食が広がっていることを考慮すると、これからの水稲品種は栽培適性はもとより、ご飯にする時の使い勝手の良さが求められる」(作物育種部)と指摘する。

米「東北215号」 炊飯しやすさ重視 業務用狙い系統選抜 宮城県古川農業試験場

《日本農業新聞「e農net」》

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