カレー、すし、リゾット…料理に合わせ米選択、専用品種、産地も対応 画像 カレー、すし、リゾット…料理に合わせ米選択、専用品種、産地も対応

インバウンド・地域活性

 カレー、すし、リゾットなど、料理ごとに適した米品種を使い分ける動きが外食店で広がってきた。食味や粘り具合、粒の硬さなど料理との相性の良さに目を付け、輸入米から国産へ切り替える料理店も出ている。産地側も、中食・外食需要の高まり、若者の食の多様化などに対応した新たな戦略として対応を始めている。
 東京都渋谷区で若者に人気のカレー専門店「広尾のカレー」。使う米は、カレー専用品種「華麗舞(かれいまい)」だ。メニューに掲載してPRする。店主の吉川耕司さん(33)は「口に入れた時の米粒のほどけ具合がいい。ご飯をそのまま食べても、ルーと合わせてもおいしい」と評価する。

 同店が使う「華麗舞」の量は年間2.4トン。新潟県妙高市などで生産した米だ。同店に卸す同市の米集荷販売会社・大黒屋商店は、好調な売れ行きから「2016年産までに取扱量を2倍に増やしたい」と意欲をみせる。

 イタリア料理店では、リゾット専用品種「和みリゾット」への関心が高まっている。新潟県柏崎市のイタリア料理店アルチ・ゴーラは「和みリゾットは、粒の硬さが適度で、日本人の好みに合う」と指摘する。以前はイタリア産の米を使っていたが、2年前に地元産に切り替えたという。

 同市では「和みリゾット」の産地化を目指し、14年度に地元の農業法人やレストラン、新潟大学などが参加して協議会を設立した。日本イタリア料理協会などの協力を得て、県内外のイタリア料理店への販路開拓に取り組む。

 「和みリゾット」を1ヘクタール作付ける同市の農業法人、ファーミング・スタッフは「特徴ある米を生産すれば、産地の販売戦略に幅が出る」とみる。18年産は生産を4倍に増やしていく方針だ。

 宮城県大崎市ではJA古川、JAいわでやま、JAみどりのなどが、すしに向くとされる「ささ結」(品種名=東北194号)の産地化に乗り出している。15年産は市内30ヘクタールで作付けした。昨年夏に東京都内で開かれたすし職人世界大会で使うしゃりに採用されるなど話題を集めた。17年産は市内の作付面積を120ヘクタールに広げる。

 市農林振興課は「和食の代名詞であるすし向けの米で評価されれば、ブランド価値を高められる」と期待する。

 佐賀県のJAさが、JA伊万里は「消費者の米食の多様化に対応したい」と、13年産からスペイン料理のパエリアなどに向く長粒種「ホシユタカ」を生産している。15年産は1.3ヘクタールで作付けし、埼玉県の米穀店などを通じて販売する。(宗和知克)

カレー、すし、リゾット・・・ 料理に合わせ米選択 外食注目専用品種 産地も対応

《日本農業新聞「e農net」》

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