東京五輪関連施設工事での労働災害防止策、ルール化へ官民協議会 画像 東京五輪関連施設工事での労働災害防止策、ルール化へ官民協議会

マネジメント

 厚生労働省は25日、2020年東京五輪関連施設の工事での労働災害防止策を官民で話し合う協議会を発足させた。16年度から、メーン会場となる新国立競技場をはじめ複数の大型施設の建設工事が集中して始まるのに備え、受発注者が今後取り組むべき工事現場の労災防止策を共有し、ルール化する。焦点は発注者による十分な安全衛生経費の確保の徹底など。五輪後は大会関連工事の労災防止策を「成功モデル」として全国に波及させ、若年者や女性の入職促進につなげる狙いがある。
 発足したのは「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会大会施設工事安全衛生対策協議会」で、同省の三ツ林裕巳政務官が座長を務める。事務局は同省労働基準局安全衛生部安全課建設安全対策室に置く。
 構成員として、工事を発注する日本スポーツ振興センター(JSC)や東京都、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が参加。建設業界からは、日本建設業連合会(日建連)や全国建設業協会(全建)、建設産業専門団体連合会(建専連)、建設業労働災害防止協会(建災防)などが名を連ね、国土交通省も参加している。
 東京都内で同日開かれた初会合であいさつした三ツ林政務官は、大会関連施設工事の労災防止策の有効性を国内外に広く発信していく方針を示し、「大会のレガシー(遺産)として残したい」と呼び掛けた。
 初会合では、労災防止への課題として、▽発注者による安全衛生の徹底▽リスクアセスメントの実施促進▽墜落・転落災害の防止徹底▽魅力ある建設現場の構築▽安全施工に関する情報発信による大会の盛り上がりへの貢献-の5点が列挙された。
 これらの課題に対する具体策として、建設業関係の構成員からは、「発注者による(予定価格への)適切な安全衛生経費の計上」(全建)、「工事現場への安全パトロール」(日建連)、「墜落・転落防止策で(身体への衝撃が比較的少なくなる)ハーネス型安全帯の普及」(建災防)といった提案が出た。
 厚労省は大会関連施設工事が一服する19年ごろまで協議会を運営する予定。当面は、3月ごろまでに協議会の下に実務者レベルでつくる幹事会(座長・加藤誠実同省労働基準局安全衛生部長)を設け、労災防止策の詳細な検討を始められるようにする。
 さらに、協議会で検討する労災防止策は文書化して官民の受発注者に順守してもらう。おおむね1年ごとに対策内容の有効度合いや受発注者への普及度合いをチェックし、必要に応じて改善や促進も図る考えだ。

厚労省/労災防止策検討・ルール化へ官民協議会設置/20年東京五輪施設工事で

《日刊建設工業新聞》

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