15年の野菜売上高が2000年以降最高に! 東京都中央卸売市場 画像 15年の野菜売上高が2000年以降最高に! 東京都中央卸売市場

インバウンド・地域活性

 東京都中央卸売市場で2015年の野菜売上高が3950億円に上り、2000年以降最も高かったことが、都のまとめで分かった。レタスなど結球類の品薄高が大きな要因。4年連続で売り上げを伸ばし、市場流通に詳しい専門家は「産地の生産縮小や輸入物の不安定な出回りから、以前のような供給過剰の状態にはない」とし、安値傾向は終止符を打ったとみる。
 15年売上高は14年を8%上回った。暖冬による出荷前進や鍋物需要の不振で、11月後半から年末にかけてダイコンやキャベツなど重量野菜の販売が苦戦したことで、17年ぶりの4000億円台は逃したものの、ここ20年では1998年(4450億円)、95年(4093億円)、96年(4043億円)に次ぐ高水準となった。

 天候不順による不安定な入荷が、高値に大きく貢献した。東京市場で入荷量の多い上位10品目のうち、根菜や結球類などが前年より少なく、品薄高が目立った。

 入荷量が前年より3%減ったレタスだが、取扱額が154億円と前年比12%上回った。年間の平均価格は1キロ198円で14%高。レタス以外でもハクサイ、ダイコン、ネギで、1キロ当たりの価格が前年を14~17%高と大きく上回った。卸売会社は「供給過剰だった需給バランスが生産減で改善され、そこに天候不順があるとすぐに価格が上がる」と説明する。

 高値基調は、入荷量が前年を上回った品目にも好影響を与えた。入荷量上位10位の中で、前年を上回ったのはキャベツとタマネギ、キュウリ、ジャガイモ「男爵薯」。タマネギを除く全てで、平均価格が前年を上回った。「ある品目が高くなれば、高値を回避しようと、代替できる野菜の引き合いが強まる。結果として、野菜全体の相場が底上げされる」(卸売会社)。

 東京市場の野菜の売上高は98年をピークに減少。2005年には、ピーク時の7割、3260億円まで落ち込んだ。12年から前年超えが続き、15年は好調だった1990年台水準の4000億円に迫った。

 市場流通に詳しい、東京聖栄大学健康栄養学部の藤島廣二客員教授は「産地の生産数量が減り、輸入物も中国の経済力の向上などから国内で消費され、以前のような増え方はしない」と指摘する。ここ数年で、需給バランスは改善してきたと強調した上で、「間違いなく価格は上がりやすい状態になっている」と分析する。(岩本雪子、川畑悟史)

2000年以降最高 3950億円 安値傾向に終止符 15年の野菜売上高 東京都中央卸売市場

《日本農業新聞「e農net」》

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