日建協の賃金交渉、ベア要求にこだわった上で一時金向上など要求 画像 日建協の賃金交渉、ベア要求にこだわった上で一時金向上など要求

制度・ビジネスチャンス

 日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、田中宏幸議長)は20日、16年の賃金交渉基本構想を発表した。人材の確保・育成、離職防止の観点から、「他産業に見劣りしない賃金水準」を達成するとの方針を強調。ベースアップ(ベア)要求にこだわった上で、月例賃金、一時金の向上を求めると表明した。大卒22歳総合職の初任給は、前年実績を踏まえ標準ラインを昨年より5000円引き上げ、21万5000円を要求基準にした。広報活動を強化し、基本構想の実現を目指す。
 月例賃金は、安定収入と将来の安心が意欲と働きがいを高め、業績や生産性を高めることになると指摘し、「向上にこだわり積極的かつ継続的に取り組む」と明記した。ベアについては、建設産業では見送られた期間が長かったことを念頭に引き続き要求する。15年12月時点では、加盟36組合のうち、25組合が要求を前向きに検討しているという。
 一時金は、「現状では生活給」と捉えた上で、安定した生活を維持するために月例賃金同様に向上に努め、年収の確保を目指す。一時金は28組合(15年12月時点)がアップを求める方向になっている。日建協は、月例賃金と一時金を合わせた基準内年収を大卒正規入社35歳で667万7600円と設定している。
 初任給の引き上げは、優秀な人材の確保と同時に賃金カーブの底上げにつながることから、標準ラインの実現に取り組むとした。初任給は10組合(15年12月時点)が引き上げ要求を検討している。
 日建協によると、15年は、31組合がベアを要求し、27組合が獲得に至った。獲得した組合が7割に達するのは22年ぶりとなった。獲得額は5774円(35歳加重平均額)。実績額の最大は1万円で、5000~6000円が多かった。一時金は、33組合が引き上げ要求を行い、27組合が前年実績以上で妥結した。初任給は10組合がアップを求め、7組合で引き上げられた。会社側の姿勢で上昇したのも17組合あった。
 16年の基本構想の実現を目指すに当たり、「みんなの声で明日をつくろう!2016年賃金交渉」をキャッチコピーに掲げるポスター=写真=を作成した。構想実現の必要性を訴えつつ、広報活動に一段と力を入れ、交渉意欲の高揚に努めていく。

日建協/16年賃金交渉基本構想/月例賃金、ベア要求にこだわる

《日刊建設工業新聞》

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