食品製造の安全管理、生食など組み込む日本発の国際規格創設へ 画像 食品製造の安全管理、生食など組み込む日本発の国際規格創設へ

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 食品製造の安全管理で国際的に通用する“日本発”の規格を認証する仕組みが、2016年度から始まることが分かった。欧米に普及している規格と同等の水準を持ちながら、生食など日本の食文化にも対応し、現場の改善提案を安全管理に生かす。食品関係企業らが運営主体となる一般財団法人を月内に立ち上げ、規格認証の仕組みを整える。国際規格と仕組みを作り、輸出促進に役立てる。
・和食対応、輸出増狙う

 食品安全の管理手法は、危害分析重要管理点(HACCP)が主流。最終製品だけでなく、加熱殺菌など各段階で安全性をチェックすることで、万が一食中毒などが起きた際に原因を突き止めやすい。欧州では政府が食品企業にHACCP取得を義務付けているが、日本では導入が遅れている。

 民間でも食品安全の確保のために、ウォルマートなど世界で展開する小売企業がGFSI(世界食品安全イニシアチブ)として、HACCPや経営について企業が守るべき項目を設定。GFSIが認めた「FSSC22000」などの規格が普及するが、日本発の国際規格はない。日本企業がこうした規格の取得を取引先から求められた場合、海外の規格を使わざるを得ず、すしの流通温度が低過ぎておいしくなくなるなどの問題が起きている。

 輸出拡大にも支障が出かねないことから、農水省は食品関係の企業と共同で、日本発の国際規格を作るための準備を進めてきた。環太平洋連携協定(TPP)の政策大綱にも、輸出促進対策として盛り込んだ。

 食品製造や小売り、外食企業などが月内にも、一般財団法人を設立。食品企業を認証する機関やそれをチェックする機関など認証の仕組み全体を運営する。規格ができれば、16年度から認証の仕組みを動かす。

 規格は、温度管理が重要となる生食など和食に適用しやすくする。中小企業が取り組みやすいように、手洗いなど一般的な衛生管理から、HACCPを含むもの、経営に関する事項も加えた3段階とする方向。指揮命令がトップダウン型ではなく、現場の改善提案を生かすことも盛り込む。民間認証にすることで規格の信頼性を高める。

 食品企業に民間規格の自主的な取得が広がれば、国内のHACCP取得の普及にも役立つ可能性がある。今回の規格の範囲は食品製造部門だが、物流や容器包装など川上から川下まで範囲を広げる方向だ。

国際規格 創設へ 来年度から認証開始 食品製造の安全管理

《日本農業新聞「e農net」》

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